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聖教新聞配達䞭に蜢き逃げ

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倜初信の功埳ずはなんでしょうか

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法華経に぀いお⑩

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法華経に぀いお党
倧癜法 平成幎月日刊第号より転茉

『授蚘品第六』ず『化城喩品第䞃』の前半
 『授蚘品第六』
 前回の『薬草喩品第五』で「䞉草二朚の譬え」が説かれ、四倧声聞の領解を玍受されるず共に、さらに功埳が平等で莫倧であるこずを述べられたした。そしお、この『授蚘品第六』で、いよいよ四倧声聞迊葉・須菩提・迊旃延・目連に未来成仏の保蚌をされるのです。

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 四倧声聞の授蚘
 圓品の冒頭で、迊葉が光明劂来の蚘別を授かりたす。
 それを芋た他の䞉人は皆、感激したすが、声聞が成仏するこずに未だにわずかな疑いを抱いおいたした。そこで釈尊に察しお、『飢えた囜から来た人が、倧王の食膳を出されるず戞惑っおしたい、なかなかご銳走に手を付けられたせん。しかし、倧王から召し䞊がれず蚀われれば、安心しお食べるこずができるでしょう。自分たちも同様であり、もし未来成仏の蚘別を授けられれば、安楜の境界を埗るこずができるので䞎えおくださるよう、お願い申し䞊げたす」ず申し䞊げたのです。
 そこで釈尊は、須菩提に名盞劂来、迊旃延に閻浮那提金光劂来、目連に倚摩矅跋栎檀銙劂来の蚘別を授けられ、『授蚘品第六』は終了したす。
 宗祖倧聖人様は、この時の様子を、
「砎れたる石は合ふずも、枯れ朚に花はさくずも、二乗は仏になるべからずず仰せられしかば、須菩提は茫然ずしお手の䞀鉢をなげ、迊葉は涕泣の声倧千界を響かすず申しお歎き悲しみしが、今法華経に至りお迊葉尊者は光明劂来の蚘別を授かりしかば、目連・須菩提・摩蚶迊旃延等は是を芋お、我等も定めお仏になるべし、飢ゑたる囜より来たりお応ちに倧王の膳にあぞるが劂しず喜びし文なり」埡曞 四八頁
ず仰せになっお、それたでの四倧声聞の苊悩ず蚘別を受ける喜びを埡瀺しになっおいたす。
 四倧声聞は、勝れた法華経を聞いお歓喜したものの、果たしお小乗の自分たちが本圓に成仏できるのかを疑っおいたした。それほど法華経の教えは蚈り難いのです。しかしそれでも、釈尊より蚘別を䞎えられ、自ら未来成仏の確信を埗るこずができたのです。

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 『化城喩品第䞃』の前半
 過去結瞁の因瞁
 続いお、『化城喩品』に入りたす。今たで、『方䟿品』の説法の埌、䞊根の舎利北の授蚘、䞭根の四倧声聞ぞの譬喩の説法ぞ正説ず領解、述成、授蚘ず進んできたした。圓品からは䞋根の声聞に察する説法ずなりたす。
 さお『化城喩品』は、法華経因瞁説呚の䞭の正説段に圓たりたす。題号の「化城喩」ですが、それは圓品に法華䞃譬の䞀぀である「化城宝凊の譬え」が説かれおいるこずによりたす。そしお、他の品ず異なり、最初から最埌たで釈尊の説法のみずなっおいるこずに特色がありたす。

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 䞉千塵点劫の倧通芆講
 たず過去䞉千塵点劫ずいう過去の話が説かれたす。
 この「䞉千塵点劫」ですが、これは遥かな過去の時間の衚珟です。少し刀りにくいかも知れたせんが、䞉千倧千䞖界の土地を磚り぀ぶしお墚にしお、それを東のほうに千の囜土の間隔で䞀埮塵ず぀萜ずしおいき、すべおの塵を萜ずした範囲を、再び粉末にしお倧量の塵にしたす。こうしおできたちりの䞀粒を、䞀劫ずしお数え、遡った過去ずいうこずです。
 因みに埌の『寿量品』には五癟塵点劫ずいう過去が説かれたすが、『寿量品』のほうは〝五癟千䞇億那由倚阿僧祇の䞉千倧千䞖界〟がはじめの単䜍であり、䞉千塵点劫より遥かな、思いも぀かない過去ずなりたす。
 さお、䞉千塵点劫の過去に倧通智勝仏ずいう仏様がいらっしゃいたした。倧通智勝仏が成道を遂げた埌、十小劫の埌に説法を聎聞するために、出家以前に蚭けおいた十六人の王子、たた父である転茪聖王ずその所埓たちが参詣しおきたした。そしお、十六王子をはじめずする倧衆が懇ろに説法を請いたす。最埌に梵倩王たちが説法を願った埌、倧通智勝仏は四諊十二因瞁の法を説きたす。
 その埌、十六王子や転茪聖王等が出家し、二䞇劫の埌、倧通智勝仏は十六沙匥出家した十六王子の請いによっお劙法蓮華経を説かれたした。この時、十六沙匥は玠盎に信解し悟りたしたが、小乗の教えに執われた人々は疑いを生じおしたったのです。
 法華経を説いた倧通智勝仏は、犅定に入られたしたが、その間に十六沙匥が重ねお法華経を説きたした。぀たり、倧通智勝仏の法華経の説法を開いお、歓喜の心を起こし、その歓喜のたたに瞁のある人々に法華経を説いたのです。
これを芆講倧通芆講ず蚀いたす。
 十六王子の芆講を倧通智勝仏は感嘆し讃嘆され、そしお、十六王子は垞に法華経を説き続けた功埳をもっお成仏をされたのです。
 さお、この十六王子の䞀人が釈尊です。そしお、その法華経の説法を聎聞しお退転しおしたった人々は、その埌、六道を茪廻し、䞉千塵点劫を経お釈尊の説法に巡り合ったのです。ここに釈尊ず衆生の䞉千塵点劫以来の因瞁が明かされたのです。

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 化導の始終䞍始終の盞
 䞭囜の倩台倧垫は、法華経が他経より勝れおいるこずを明かすのに、
「教盞に䞉ず為す。䞀に根性の融䞍融の盞、二に化導の始終䞍始終の盞、䞉に垫匟の遠近䞍遠近の盞」孊林版玄矩䌚本䞊 五䞃頁
ず説かれおいたす。
 たず第䞀の「根性の融䞍融の盞」ずは爟前経では衆生の機根は未熟であり、声聞・瞁芚・菩薩の䞉乗に分かれおいたした。しかし、法華経『方䟿品』の説法によっお、この二乗を開いお䞀仏乗に䌚入されたのです。すなわち、爟前経は「䞍融」であり、法華経は「融」であるず刀じられるのです。
 第二の「化導の始終䞍始終の盞」は、仏の化導ずしお皮熟脱の䞉益が明かされおいるか吊かずいうこずです。すなわち、爟前経では仏による化導の始終が明かされおいないので「䞍始終」であり、法華経は圓品の䞉千塵点劫をはじめずする化導の因瞁、及び迹門の蚘別をもっお化導の成就ずし、「始終」に配するのです。
 第䞉の「垫匟の遠近䞍遠近の盞」は、迹門ず本門の盞察であり、仏ず衆生の久遠以来の関係が明かされおいるか吊かずいうこずで、迹門は「䞍遠近」、本門は「遠近」に配されたす。この内容に぀いおは、本門に入っおからの開近顕遠の法門で詳しく孊びたしょう。
 以䞊は、法華経の文䞊の意矩に基づいお述べたものですが、さらに倧聖人様の文底䞋皮の立堎から蚀及すれば、第二の化導の始終䞍始終の盞は、ただ本圓の圢の皮熟脱ではありたせん。
 倧聖人様は、『垞忍抄』に、
「日蓮が法門は第䞉の法門なり。䞖間に粗倢の劂く䞀・二をば申せども、第䞉をば申さず候」埡曞 䞀二八四頁
ず仰せられおいたす。
 すなわち、倧聖人様の仏法では、倩台倧垫の䞉皮の教盞はあくたで暩実盞察第䞀法門ず本迹盞察第二法門であり、第䞉の法門ずしお皮脱盞察の法門こそが本意であるこずを埡教瀺されおいるのです。
 この「第䞉の法門」ずは、未だ䞋皮を受けおいない末法の人々が、䞋皮の教䞻である日蓮倧聖人様の仏法によっお救枈されるこずを明かされた法門なのです。
 倧通智勝仏の十六人の王子が、聎聞した法華経を歓喜の心をもっお、人々に説き匘めたように、私たちも埡法䞻日劂䞊人猊䞋の埡指南のたたに、埡䜏職の埡指南のたたに、埡本尊様の功埳を語り、折䌏に励んでいくこずが倧切です。
 折䌏誓願貫培をめざしお、最埌たで諊めるこずなく、粟進しおたいりたしょう。

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法華経に぀いお⑚

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法華経に぀いお党
倧癜法 平成幎月日刊第号より転茉

『薬草喩品第五』
 今回は『薬草喩品第五』に぀いお孊びたす。
 「薬草喩」ずは、圓品に説かれる譬喩に由来しおおり、特に声聞・瞁芚の二乗を救枈するための劙法ずいう真の薬を説く意味が拝されたす。
 

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 譬説呚述成段
 『薬草喩品』は、迹門正宗分で広開䞉顕䞀が明かされる䞉呚の説法䞭、『譬喩品第䞉』の埌半から始たる譬説呚のうち、述成段察告衆による領解の正しさを認め仏様がさらに説き瀺す郚分に圓たりたす。
 『譬喩品』埌半の譬説呚正説段仏様が正法を説かれる郚分においお、釈尊は「䞉車火宅の譬え」を説き、これを聞いお䞭根の須菩提・迊旃延・迊葉・目連の四倧声聞は、䞉乗方䟿・䞀乗真実ずいう開䞉顕䞀の法理を芚知したす。四倧声聞は領解段説法を聎聞した衆生が仏様に理解した内容を述べる郚分である次の『信解品』においお、その理解した旚を「長者窮子の譬え」をもっお釈尊に申し䞊げたした。
 これを受けお『薬草喩品』では、釈尊が「長者窮子の譬え」は真実の功埳を顕わしおいるずしお䞀応四倧声聞の領解を玍受しお讃歎するず共に、功埳の甚倧なるこずをさらに深く理解させるために「䞉草二朚の譬え」を説かれるのです。

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 䞉草二朚の譬え
 この譬えは、仏様の実盞は本来䞀味ですが、衆生の境界に差別があるために受ける功埳が異なるこずを瀺された䞊で、䞀仏乗によっお、すべおの衆生が平等に利益されるこずを説かれたものです。

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『薬草喩品』より䞉草二朚の譬え
 「䞖界䞭の山や川、谷や倧地には、様々な草朚が生い茂っおおり、名前も圢も異なっおいたす。
 雚雲が遍く空を芆い、雚が䞀時に等しく降り泚ぐず、その雚は、䞀切の草朚に行き枡り、高朚、䜎朚、倧・䞭・小の薬草それぞれに応じた最いをもたらしたす。草朚は、それぞれの持぀特性に埓っお、雚による最いを受け、生長しお花果を結びたす。草朚は、同䞀の倧地に生じ、同䞀の雚に最されたすが、名前や生長しおいく姿には、それぞれ差があり違いがあるのです。
 仏様の教えもたた同じです。仏様が䞖の䞭に出珟されるのは、倧きな雚雲が涌き起こるごずく、説法が䞀切の人々に行き枡るのは、雚雲が遍く空を芆い尜くすごずくでありたす。
 そしお、『私は仏であり、未だ仏道に至らない者を導き、未だ解了しない者を解了せしめ、未だ仏道に安んじない者を安んぜしめ、未だ涅槃に至らない者を至らしめたす。私は今䞖・来䞖を芋通した䞀切を知る者、䞀切を芋る者にしお、仏の道を知り、仏の道を開き、仏の道を説く者でありたす。皆この法華経を聎聞するためにここに集たりなさい』ず説かれたした。
 仏様は、集たり来たった十界の衆生に機根の差があるこずを芳ぜられお、それぞれに盞応しお皮々に法を説いお衆生を歓喜せしめ、善根を修めさせたす。説法を聎聞した衆生は、今䞖は安穏にしお埌生は善所に生たれ、ようやく仏道に入るこずができるのです。
 それはあたかも倧きな雚雲が、䞀切の草朚に雚を降らし、それぞれの草朚に応じた最いを䞎えお平等に生長させるようなものです。
 仏様の説法は、䞀地・䞀雚ず同じく、ただ䞀乗真実の教えを、䞀切衆生に平等に説くこずにありたす。
 しかし、聎聞した人間・倩䞊・声聞・瞁芚・菩薩の衆生は、仏様の教えの通りに受持・読誊の修行をしおも、各々が功埳を別々に受け止め、仏様の教えが䞀盞䞀味であるこずを知りたせん。皮々の草朚が自らの䞊䞭䞋の特性を知らないように、五乗䞃方䟿のそれぞれの衆生もたた自身の皮・盞・䜓・性を知らず、ただ仏様のみが五乗の因果ず差別盞を知り、衆生の心盞も諞仏の教法も䞀盞䞀味無差別であるこずを芚知されおいるのです趣意」法華経 二䞀五頁
 譬えの䞭に瀺されるように、倧きな雚雲は仏様、雚ずはその教え、草朚は䞀切衆生のこずです。雚雲が平等に最いの雚を降らせるずは、䞀切衆生を仏様の悟りの境界ぞ導く䞀仏乗たる法華経に譬えられたものです。
 たた皮々の草朚は、倩台倧垫の『法華文句』に䟝れば五乗のそれぞれに圓たり、小さな薬草が人間・倩䞊、䞭くらいの薬草が声聞・瞁芚の二乗、倧きな薬草が蔵教の菩薩、䜎朚が通教の菩薩、高朚は別教の菩薩を譬えおいたす。これら五乗の衆生は、草朚が等しく倧地より生ずるのず同様に、各々が本来等しく仏性を具えおいたす。ですから、機根に応じお䞀仏乗の法を様々に聞いたずしおも、草朚の性質に関わらず最すずころの雚が䞀味であるように、衆生の機根に五乗䞃方䟿の盞違があったずしおも、仏様は倧慈悲の䞊から実盞䞀味の法を斜し平等の利益を䞎え無差別の矩を瀺され、究竟しお䞀切衆生を仏様の境界ぞず至らしめるのです。

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 珟䞖安穏 埌生善凊
 日蓮倧聖人が『埡講聞曞』に、
「今末法に入りお日蓮等の類の匘通する題目は等雚法雚の法䜓なり。歀の法雚、地獄の衆生・逓鬌の衆生等に至るたで同時にふりたる法雚なり。日本囜の䞀切衆生の為に付嘱し絊ふ法雚は題目の五字なり。所謂日蓮建立の埡本尊、南無劙法蓮華経是なり」埡曞 䞀八四䞀頁
ず埡瀺しのように、末法の䞀切衆生に等しく降り泚ぐ法雚ずは、本門戒壇の倧埡本尊を信じ、南無劙法蓮華経ず唱え奉るこずによっお戎ける倧功埳に他なりたせん。
 埡法䞻日劂䞊人猊䞋は、劙法受持による䞉䞖に亘る功埳を説かれた圓品の、
「珟䞖安穏。埌生善凊珟䞖安穏にしお埌に善凊に生ず」法華経 二䞀䞃頁
ずの経文に぀いお、次のように埡指南あそばされおいたす。
「我らにずっお『珟䞖安穏埌生善凊』の劙法を受持信行するこずこそ今生の名聞であり、珟䞖に劙法匘通に励んだ因によっお埌生には必ず成仏に至るこずができるのでありたす。
 よっお我らは『須く心を䞀にしお南無劙法蓮華経ず我も唱ぞ、他をも勧めんのみこそ、今生人界の思出なるべき』ずの埡金蚀を心肝に染め、䞀意専心、自行化他の信心に励んでいくこずが肝芁ずなるのでありたす」倧癜法 䞃䞉䞉号
 この埡指南に副い奉り、誓願貫培に向けお粟進しおたいりたしょう。

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法華経に぀いお⑧

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法華経に぀いお党
倧癜法 平成幎月日刊第号より転茉

『信解品第四』
 前回の『譬喩品第䞉』に続いお、『信解品第四』に぀いお孊んでいきたす。

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 初めに
 『信解品第四』は、䞉呚の説法法説呚、譬説呚、因瞁説呚䞭、譬説呚の領解段に圓たりたす。本玙八八〇号六面の図を参照
 䞊䞭䞋根のうち䞭根に圓たる四倧声聞迊葉・目連・須菩提・迊旃延が、先の『譬喩品第䞉』埌半の譬説呚正説段で説かれた「䞉車火宅の譬え」を聞いお、開䞉顕䞀の法門を領解したこずを「長者窮子の譬え」をもっお釈尊に申し䞊げたす。
 この譬えは、芪子の物語で、窮子貧窮の子が父の長者によっお埐々に教化される姿を通し、四倧声聞が釈尊䞀代の五時華厳・阿含・方等・般若・法華に分別しお、䞀仏乗の教えを理解した旚を述べたものです。
 それでは圓品の内容に入りたしょう。
 たず初めに、四倧声聞は、最高の儀瀌をもっお釈尊を拝し、次のように申し䞊げたす。
「私たちは、釈尊の匟子の䞭でも最䞊䜍の立堎でありたすが、小乗声聞の悟りに安䜏し、仏の真の悟りを進んで求めようずしたせんでした。それは、倧乗の菩薩のように、自圚に囜土を枅め、人々を教導するこずを喜ばなくなっおいたからです。しかし、今、声聞の舎利北に成仏の予蚌が䞎えられたのを芋お、か぀おない喜びにあふれおいたす。そしお、さらに『䞉車火宅の譬え』のような類いたれな法を聞くこずができようずは思いもよらないこずでした。いわば、求めずしお、無䞊の宝珠を埗たようなものです。そこで、今床は私たち四人が、ただ今の教えに぀いお信解したずころを、譬え話をもっお申し䞊げたいず思いたす」
ず蚀っお、「長者窮子の譬え」を説かれたした。
 長者窮子の譬え
 長者窮子の譬えずは、ある長者ずその息子貧窮の子窮子の話です。息子は幌い時に父からはぐれ、貧しい生掻をしながら他囜を数十幎も攟浪しおいたした。䞀方、父芪は倧富豪の長者で、倧邞宅を構え、倉には宝が満ち、倧勢の䜿甚人がおりたした。しかし、この父芪は、い぀も我が子を忘れられず「もし我が子を探し出しお財宝を盞続できたならば、どれほど幞せか」ず願っおいたした。
 ある時、息子は衣食を求めお各地をさたよいながら、たたたた故郷の父の家の前に立ったのです。䞭を芗くず、倚くの䜿甚人に囲たれ、蟺りを圧倒する嚁厳を具えた長者の姿が芋えたした。父芪のこずを忘れおしたっおいる息子は、「たずい、これは王様か、もしくは王様のような暩力者に違いない。ぐずぐずしおいるず捕らえられお匷制的に働かされるかもしれない」ず、その堎から逃げ去ろうずしたした。
 ずころが、父の長者は、そのみすがらしい男を芋お、すぐに我が子ず刀ったので、偎近の者に呜じお連れ戻させようずしたした。するず、窮子は驚いお叫び、恐怖のあたり、気を倱っお倒れおしたったのです。
 その姿を芋た長者は、我が子の心が非垞に卑しくなり、高貎な身分の者を恐れるようになっおいるこずを知り、方䟿をもっお埐々に誘匕しようず考えたした。そしお、䜿いの者に「蚱しおやるから、奜きな所ぞ行け」ず䌝えさせたのです。
 するず、窮子は喜んで貧しい里ぞ、仕事を求めお出お行っおしたったのです。しばらくしお、長者は、浮浪者のような貧盞な男二人を窮子のもずに遣わし、長者の邞宅の汚物掃陀の仕事を䞀緒にしないかず誘わせたした。窮子は喜んで長者の邞宅で働くこずになりたした。
 ある時、長者はわざず汚らしい服に着替え、汚物掃陀の道具を持っお、窮子に近づきたした。そしお、共に働いおいる人を励たしたりしおすっかり窮子を安心させ、芪しくなっおいきたした。そうしお、次のように述べたした。「家にある物は䜕でも䜿いなさい。私はもう幎だが、お前はただ若い。これからお前には、特に目をかけよう。だから、お前はもうよそぞ行っおはならない。ここで働くずよい」。そしお長者は、窮子に名前を付けおやりたした。窮子はこの凊遇に喜びたしたが、ただ自分はよそからやっおきた身分の䜎い䜿甚人だず思っおいたした。このような事情から長者は、二十幎もの間、今たでず同じように汚物を掃陀させたした。
 その間、長者ず窮子は、互いに信頌し合えるようになり、長者の所ぞも自由に出入りするようになりたしたが、未だ粗末な小屋に䜏んで、元の環境を倉えるこずはありたせんでした。
 そのうち、長者は病気ずなり、死期が近いこずを知ったので、いよいよ窮子に財産を継がせようず思いたした。そしお「私ずお前は、もう心が䞀぀になっおいる。私の財産の管理を呜ずるから、財産を倱わないようにしなさい」ず蚀っお任せたのです。窮子は、非垞に喜びたしたが、少しの財産も自分で所有しようずしたせんでした。自分は卑しい者だずいう意識を、捚おられなかったのです。
 しかし、窮子は次第に倧きな心構えを持぀ようになりたした。
 いよいよ長者も臚終の時ずなり、芪族・囜王・倧臣等の䞀切を招集しお、皆に向かい、出玍係である窮子こそ実の我が子であるこずを告げ、自身の財宝の䞀切を息子ぞず盞続するのです。
 この長者窮子の譬えは、総じお過去釈尊による䞋皮より華厳・阿含・方等・般若の前四時を経お最埌法華における開䌚の様を譬えおいるのです。
 ぀たり、初めに譬喩䞭の息子が父のもずを離れ萜ちぶれおいく様は、過去に仏より䞋皮を受けた四倧声聞が、それを信受せず退転し、䞉界六道に沈淪したこずを譬えおいたす。そしお次に父子が再䌚し我が子に気づいた長者が䜿いの者に跡を远わせ、窮子がそれに恐怖し煩悶したこずは、今番出䞖の釈尊が華厳経を説き、聎聞した声聞衆が聟のごずく唖のごずく党く理解できなかったこずを譬え擬宜、次に汚物掃陀によっお長者のもずに誘い蟌むこずは小乗・阿含経の化導を譬え誘匕、そしおい぀たでも汚物掃陀で満足しおいおはならないずするのが、維摩経や阿匥陀経・倧日経などを説いた方等経の化導を譬えおいたす匟呵。たた財産管理をさせお今たでの状況を卑しいず思わせ、倧きな心ぞず淘汰させるこずは般若経の化導を譬え淘汰、最埌に我が息子であるこずを瀺しお、䞀切の財宝を盞続するこずは、成仏の境界を開かせた法華経の化導開䌚を譬えおいるのです。
 そしお、続く『薬草喩品』での述成を経お、『授蚘品』においお四倧声聞は、釈尊より未来成仏の蚘別を授かるのです。

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 真の信解ずは
 日蓮倧聖人様は『開目抄』においお、
「いただ発迹顕本せざれば、たこずの䞀念䞉千もあらわれず、二乗䜜仏も定たらず」埡曞 五䞉六頁
ず埡教瀺のように、迹門においお説かれた諞法実盞の劙理たる䞀念䞉千も二乗䜜仏も、共に久遠実成を明かされおいないので、すべお本無今有、有名無実の倱を免れたせん。したがっお、察境を迹門理䞊の䞀念䞉千ずした信解では、真の成仏は蚱されたせん。
 真の信解の意矩を拝したすず、本門『寿量品』が説かれた埌、『分別功埳品』珟圚の四信䞭、䞀念信解に至っおその意矩が充実されるのです。
 これを文底の埡法門より拝したすず、釈尊圚䞖の衆生の埗脱成仏も久遠元初䞋皮本仏の劙法による䞋皮を信解したこずによるのです。
 末法においおは、久遠元初䞋皮の本仏たる日蓮倧聖人埡所持の劙法を事の圓䜓ずしお顕わされた本門戒壇の倧埡本尊に察し奉る無疑曰信の信心こそ、真の信解の意矩ずなるのです。

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法華経に぀いお⑊

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法華経に぀いお党
倧癜法 平成幎月日刊第号より転茉

『譬喩品第䞉』
 今回孊ぶ『譬喩品第䞉』は、前半が法華経迹門の正宗分の法説呚であり、埌半は同じく正宗分の譬説呚の郚分です。
 『譬喩品』前半では、前回の『方䟿品』の説法を受けお領解、述成、授蚘、衆歓喜が説かれ、埌半では有名な䞉車火宅の譬えが説かれたす。

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  ―前半―
 舎利北の信解ず授蚘
 『譬喩品』に入るず、舎利北は歓喜に躍り䞊がり、釈尊に埓っお尊い法を孊んだこずにより、喜びを懐いたこずを申し述べたす。
 舎利北は、今たで釈尊から教えを聞き、菩薩方ぞ未来の成仏の保蚌蚘別たたは授蚘ず蚀うがされるこずを芋おきたした。䞀方で、菩薩方ず同じ悟りを埗おいる぀もりであった自分たちは、小乗の悟りによっおけっしお成仏できないずされおいたす。それなので、なぜ釈尊が私たちを小乗の教えで導こうずされるのかず、疑いを懐いおいたこずを述べたす。
 しかし続いお、これは、自分たちが釈尊の方䟿を知らずに、小乗の悟りを本圓の悟りであるず思ったために生じた迷いであり、自らの過倱であるこずを述べたす。
 たた、法華経を聎聞しお仏の真の境界ず出䞖の本意をうかがい、たちたちに䞀切の疑いが消え、身も心も安穏の境地を埗たこずず、初めお真の仏子ずなるこずができ倧きな喜びを埗たこずを申し述べたした。
 この舎利北の領解を聞いた釈尊は、遠い過去から舎利北を教化しおきたこずを明かしたす。そしお、舎利北がその教化を忘れお小乗の法によっお悟りを埗たず思い蟌んでしたったず説かれたす。そこで、舎利北を本来の菩薩ずしお無䞊の仏道に向かわせようず、この劙法蓮華経を説いたこずを明かされ、舎利北の領解を承認されたのです。
 その埌、釈尊は、舎利北がさらに無量無蟺の時を修行した埌に、倧宝荘厳ずいう時代劫に離垢ずいう囜土においお、華光劂来ずいう名の仏になるず述べられたした。
 この舎利北ぞの蚘別は、それたで成仏できないずされおきた声聞や瞁芚の人々が末来の成仏を保蚌されるずいう、倧切な意矩を持っおいたす。これを二乗䜜仏ず蚀い、法華経以倖の経兞にはけっしお説かれおいたせん。
 こうしお舎利北ぞの授蚘が終わるず、梵倩垝釈をはじめずする䞀䌚の倧衆が、皆我が事のように歓喜したした。
 次いで、蚘別を受けた舎利北は、未だに疑いを懐いお迷っおいる声聞衆のために、さらに法を説かれるよう、釈尊にお願い申し䞊げたのです。

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  ―埌半―
 䞉車火宅の譬え
 そこで釈尊は䞉車火宅の譬えを説きたす。
 ある囜に䞀人の倧長者がおりたした。長者は、たくさんの財産を持っおおり、たくさんの召䜿いを抱えおいたした。その邞宅はずおも広いのですが、出入り口の門は、狭くお小さい門が䞀぀あるだけでした。この家には、五癟人の人々ず共に、長者の子䟛たち䞉十人が䜏んでいたした。
 ある時、長者の留守䞭に、突然、火が起こり、瞬く間に屋敷に広たりたした。ずころが、子䟛たちはただ幌く、遊びに倢䞭になっおいお火事に気が぀きたせん。
 垰っおきた長者は、子䟛たちの身を案じお、「お前たち早く倖ぞ逃げなさい。火に焌かれおしたうぞ」ず倧きな声をかけたしたが、子䟛からは、父の呌びかけを聞かずにただ遊んでいるのでした。
 長者は、子䟛たちを助けるために方䟿を蚭けたした。「お前たちの奜きな矊の匕く車、鹿の匕く車、牛の匕く車䞉車が門の倖にあるよ。早く倖に出おくれば、お前たちにあげるよ」ず告げたした。
 この蚀葉を聞いた子䟛たちは、挙っお倖ぞ走り出お、安党な所ぞ避難するこずができたした。その様子を芋お、長者は安堵しお、喜んだのです。
 子䟛たちは、父の長者に向かっお、早く䞉車をくれるように願いたした。そこで長者は、䞉車よりもはるかに立掟で、姿も胜力もすぐれた倧癜牛が匕く、倧きく荘厳された車を、子䟛たちに平等に䞎えたのです。
 倚くの財宝を持っおいる長者は、倧切な我が子に劣った車ではなく、優れた車を等しく䞎えたのです。子䟛たちはこの倧癜牛車に乗っお、未曜有の喜びを埗たした。
 譬喩を説き終えた釈尊は、舎利北ずの問答を通しお、䞉車ではなく倧癜牛車を䞎えた長者に虚劄嘘の眪はなく、むしろ子䟛たちの呜を救うために方䟿を蚭けられたこずを明らかにしたす。
 そしお釈尊は、仏も同じく䞀切衆生の父であり、無量の埳ず智慧ず探い慈悲を具えおいるからこそ、垞に䞀切の人々を教化しお利益を䞎えるのであるず説かれたした。劂来の化導も同じように、䞀仏乗を方䟿をもっお䞉乗に分別しお説いたのであり、本来、父子は䞀䜓にしお、䞀仏乗をもっお衆生を救うこずが本意であるこずを説かれたのです。
 この長行に続いお偈頌が説かれ、『譬喩品第䞉』は結ばれたす。

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  䞀切衆生は仏子
 長者の家の火事は、煩悩などが原因ずなっお起こる苊しみの火です。火事になった長者の家のように、私たちの䜏むこの䞖界には、煩悩などによっお起こる様々な苊しみがありたす。これを『譬喩品』では、
「䞉界は安きこず無し 猶火宅の劂し 衆苊充満しお 甚だ怖畏すべし」法華経 䞀六八頁
ず説いおいたす。この苊しみに満ちた䞖の䞭で、子䟛たちを導いた長者のように、仏様は私たち䞀切の衆生を救おうずされるのです。
 『譬喩品』の偈頌に、
「今歀の䞉界は 皆是れ我が有なり 其の䞭の衆生 悉く是れ吟が子なり 而も今歀の凊 諞の患難倚し 唯我䞀人のみ胜く救護を為す今歀䞉界 皆是我有 其䞭衆生 悉是吟子 而今歀凊 倚諞患難 唯我䞀人 胜為救護」同頁
ずありたす。この偈に仏様に具わる䞉぀の埳が説かれおいたす。
 すなわち、「今歀䞉界 皆是我有」は法界の䞀切が仏の所有であり、仏が䞀切の䞻君であるずする䞻の埳です。
 次の「其䞭衆生 悉是吟子」は、䞀切衆生は皆仏性を具えた仏の子であり、仏は父であるずする芪の埳を珟わしおいたす。
 そしお、「而今歀凊 倚諞患難」ずはこの䞖界に倚くの苊しみがあるこずを意味し、最埌の「唯我䞀人 胜為救護」は、仏が䞀切衆生を救枈しお真の浄土ぞず導く垫匠であるずする垫の埳を説かれおいるのです。
 火宅のように苊しみの倚い䞖の䞭ではありたすが、䞻垫芪䞉埳を具えられた仏様、すなわち埡本仏日蓮倧聖人様ずその埡金蚀を信じ、その教えのたたに振る舞えば、必ずや安穏の境地に至るこずができるのです。

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  以信埗入ず䞍信謗法
 このほかに『譬喩品』では、法華経を信ずるこずの倧切さず䞍信の眪ずが瀺されたす。
 信の倧切さずしおは、偈頌に、
「汝舎利北 尚歀の経に斌おは 信を以お入るこずを埗たり」同 䞀䞃四頁
ず説かれ、圓品前半における舎利北の領解も、その根本が信ずるこずにあったず瀺されおいたす。
 続いお䞍信に぀いおは、同じく偈頌に、
「若し人信ぜずしお 歀の経を毀謗せば 則ち䞀切 䞖間の仏皮を断ぜん䞭略其の人呜終しお 阿錻獄に入らん」同 䞀䞃五頁
ず説かれおいたす。この経文を劙楜倧垫が釈しお述べられたのが十四誹謗䞋蚘衚参照です。
 仏教における経兞や論曞には、倚く信じるこずの倧切さが説かれおいたす。信なき修行は無益であり、いかなる修行にも、その根本に信がなくおはならないのです。
 私たちは、本門戒壇の倧埡本尊に察し奉る匷い信を根本に、埡法䞻䞊人猊䞋より賜った埡呜題を成就するため、唱題ず折䌏行に粟進しおたいるこずが倧切なのです。

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ワヌルドメむト

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兵庫・茚城に続き、第二総東京たでも聖教新聞の配達は読売に委蚗される

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倜メヌルを頂いた方ぞのお返事ずしお絶察的幞犏境涯の捉え方

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法華経に぀いお⑥

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法華経に぀いお党
倧癜法 平成幎月日刊第号より転茉

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 前回は『序品』に぀いお孊びたしたので、今回は法華経の第二番目、朝倕の勀行で読誊しおいる『方䟿品』に぀いお孊びたしょう。

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 方 䟿
 「方䟿」ずは、目的のための䞀時の手段・方法を瀺す蚀葉ずしお䞖間で甚いられたすが、仏教においおは仏が真実の法・悟りに衆生を誘匕するために蚭ける䟿宜䞊の手段、たたそれを甚いる内容を意味したす。
 この方䟿に぀いお倩台倧垫の『法華文句』䞊びに劙楜倧垫の『法華文句蚘』では、法甚方䟿・胜通方䟿・秘劙方䟿の䞉矩に釈されおいたす。
 第䞀の法甚方䟿ずは、「法」は皮々の方法・手段、「甚」はそれを利甚するこずを意味し、仏が仏界に具わる九界の智慧を甚いお衆生の機根に応じお導く随他意の法門を甚いた方䟿のこずを蚀いたす。爟前暩経が方䟿ずされるのはこのためで、声聞に四諊、瞁芚に十二因瞁を説くなどの化導法を指したす。
 第二の胜通方䟿ずは、法甚方䟿ず同じく衆生を導く手段ですが、仏の倧慈悲より起こる、真実に導くための目的ず意矩を含み、真実ぞ胜く通じる「門」を意味したす。仏の智慧を含み぀぀も未だ九界の智慧をもっお説かれたす。
 第䞉の秘劙方䟿ずは、深奥で知り難い仏の真実の境界を基ずしお、盎ちにその䞍思議の劙法によっお衆生を導くこずをいい、これこそが爟前暩経に党く説かれおいない法華経『方䟿品』の方䟿ずなりたす。

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 『方䟿品第二』
 
法華経迹門の序分・正宗分・流通分の立お分けの䞊からたず序分ずしお『序品』が説かれたしたが、『方䟿品』からは正宗分ずしおの釈尊による説法が開始されたす。
 そもそも迹門では開䞉顕䞀ず蚀っお、爟前経における䞉乗声聞・瞁芚・菩薩方䟿の教えを開いお䞀仏乗の法が顕わされ、䞉呚の説法が行われたす。䞉呚の説法ずは、匟子の声聞衆の機根に応じお法説呚・譬説呚・因瞁説呚の説法をもっお領解せしめるこずで、『方䟿品』はそのうち智慧第䞀ず称される䞊根の舎利北に察しお説かれた、法説呚盎ちに教法を説いお瀺す説法の正説段に圓たりたす。
 法華経では、釈尊が匟子に法を説いお未来の成仏を保蚌するに圓たり、正説段・領解段・述成段・授蚘段の四぀の段階を説瀺されおいたす。仏が正法を説かれるのが正説、説法を聎聞した衆生が仏に理解した内容を述べるのが領解、その埌仏が領解の正しさを認めおさらに説き瀺されるのが述成、最埌に未来に仏ず成る際の劫時・囜・仏の名号等を明らかにされお成仏を保蚌されるのが授蚘です。
 無量矩凊䞉昧に入定されおいた釈尊は安祥ずしお起たれるず、問われるこずなく自ら説法を開始し、諞仏の智慧が甚深無量・難解難入であるこずを賛嘆され、舎利北に察しお諞法実盞・十劂是を説き、䞀念䞉千の法門を明かされたした。これが略開䞉顕䞀の説法です。
 しかし、舎利北以䞋の倧衆はあたりに䞍可思議な法門に疑念を生じたため、舎利北はさらに詳説されるよう䞉床釈尊に請願し、蚱諟した釈尊によっお、五千人の䞊慢の四衆が退座した埌、『授孊無孊人蚘品』に至るたで広開䞉顕䞀の説法が展開されるのです。
 法説呚の正説段に圓たる「方䟿品』では五仏章ずしお、総諞仏・過去仏・珟圚仏・末来仏・釈迊仏が説かれたすが、最初の総諞仏の行化においお、仏がこの䞖に出珟する䞀倧事因瞁を瀺され、衆生に察する四仏知芋仏が䞀切衆生に仏知芋を開かしめ・瀺し・悟らせ・入らしめんずするにその目的があるず説かれたした。たた、仏の教え教・修行行・修行をする人人・修行によっお悟る真理理ずいう教行人理の四に぀いお、無量の法門を䞀仏乗に開䌚するこずをもっお仏の正意を瀺されたした。
 続いお、過去仏、未来仏、珟圚仏、そしお釈尊自身も、衆生を教化するためには初めに方䟿の䞉乗法を斜しお機根を調え、時が至った埌に䞀仏乗の法華経を説瀺するずいう、五仏道同の矩を述べられたす。さらに、仏は五濁悪䞖の衆生を救うために出珟し、䞉乗の方䟿を瀺すこずを明かされ぀぀、仏の真実の化導は䞉乗等の方䟿に存するこずはなく、ただ䞀仏乗のみであるこずを説瀺されたのです。
 この埌、比䞘偈ず称される偈頌においお長行の再説がなされ、『方䟿品』の説法は結ばれたす。

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 䞀念䞉千
 䞀念䞉千ずは、䞀念の心に䞉千の諞法を具足するこずであり、『方䟿品』の経文をもずに倩台倧垫が『摩蚶止芳』で説かれたした。私たちの䞀念の心には十の法界が存し、その十界それぞれに十界が具わるこずで癟界ずなりたす。そこにそれぞれの境界における甚きずしおの十劂是ず、五陰・衆生・囜土の䞉皮の䞖間が具わるこずで䞉千䞖間ずなりたす。
 諞法実盞・十劂是の文によっお十界互具の理を芳じ、凡倫の己心に具わる䞉千の劙理が明かされたこずにより、九界の迷劄の生呜にも尊い仏界の境界を具すずいう、䞀切䞇物に平等な理ずしお十界皆成の道が説かれたのです。
 しかしこれは原理ずしお顕わされたもので「迹門理の䞀念䞉千」ず蚀い、説かれた釈尊も未だ本地を明かされおおらず、むンドで応誕し䞉十歳で成道した始成正芚の仏ずなりたす。
 倧聖人様が『十章抄』に、
「䞀念䞉千の出凊は略開䞉の十劂実盞なれども矩分は本門に限る」埡曞 四六六㌻
ず仰せの通り、法華経『劂来寿量品第十六』に至っお久遠実成が説かれ、本因・本果・本囜土の䞉劙合論が明かされなければ、真の䞀念䞉千の実䜓実矩を成就するこずもありたせん。釈尊圚䞖の衆生は䞉䞖垞䜏の化導をもっお「本門事の䞀念䞉千」を芚知できたのです。
 この点をさらに倧聖人様の埡法門より拝するならば、『本因劙抄』に、
「䞀代応仏のいきをひかえたる方は、理の䞊の法盞なれば、䞀郚共に理の䞀念䞉千、迹の䞊の本門寿量ぞず埗意せしむる事を、脱益の文の䞊ず申すなり。文底ずは久遠実成の名字の劙法を䜙行にわたさず、盎達正芳・事行の䞀念䞉千の南無劙法蓮華経是なり」同 䞀六八四㌻
ず瀺されるように、法華経の文䞊に説かれる䞀念䞉千はあくたでも釈尊の脱益の教法であり、迹門・本門共に理の䞀念䞉千ずなりたす。真の䞀念䞉千ずは、『寿量品』の文底に秘沈された、久遠元初の埡本仏が即座開悟された本因名字の劙法のこずであり、末法出珟の埡本仏日蓮倧聖人様の埡内蚌である文底独䞀本門・人法䞀箇の事の䞀念䞉千です。
 倧聖人様は、久遠元初の本法を末法濁悪の今に移され、末法尜未来際に亘る䞀切衆生皆成仏道の法䜓ずしお、埡身蚌埗の劙法圓䜓たる䞉倧秘法総圚の本門戒壇の倧埡本尊を建立されたした。末法の荒凡倫である私たちは、倧埡本尊ぞの絶察の確信のもず南無劙法蓮華経ず唱えるこずによっおのみ、仏界即九界・九界即仏界、境智冥合しお即身成仏の倧功埳を埗られるのです。
 この広倧無蟺なる仏恩報謝のためにも、䞀倩四海広宣流垃の実珟に向け、自行化他の唱題・折䌏に励むこずが肝芁です。

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