『法華講員の心得』は、法華講員としての基本的な心得を、初心者向けにまとめたものです。
法華講員の皆さんには、本書を熟読し、正しく日蓮正宗の信仰に励まれるよう願ってやみません。
私たちのめざすもの
私たち日蓮正宗を信仰する者は、正しい仏法によって自分自身の幸福な境涯を確立するとともに、真の平和社会を築いていていくことをめざしてます。
仏教では、人間として真実の幸せは成仏するところにあると説いまいています。
成仏とは死後の成仏のみを願ったり、人間とかけ離れた存在になることではなく、現実生活のなかで私たち自身が、仏のような理想的な人格を形成し、安穏な境地にいたることをいうのです。
仏には、法身・般若・解脱という三つの徳が具わっています。この三徳とは、清らかな生命と、物事を正しく判断する智慧、そして悩みや苫しみを克服する自在の境地をいいます。私たちも、正法を信仰することによって、自然にこれらの徳を身に具え、いかなる困難をも乗り越え、人生を力強く歩んでいくことができるのです。
末法の御本仏日蓮大聖人は、すべての人々に幸福をもたらすため、南無妙法蓮華経という正しい教えを説き明かしましたヽそして弟子・信徒に対して、この仏法を世界に弘めて真の平和社会を実現する御遺命されたのです。
このご遺命の実現を「広宣流布」といいます。
このように、一人ひとりの成仏と広宣流布を目的として、日蓮大聖人の教えを正しく実践していくのが日蓮正宗の信仰です。