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光明に照らされて

光明
法華経「薬草喩品」に、
「其の雲より出ずる所の一味の水に草木叢林に随って潤を受く」(法華経 221ページ)
と、雨雲が一切の草木に平等に潤いの雨を降らせることに喩えて、仏の説き出だされる一法が、機根に応じて様々な功徳となって衆生を済度する姿が説かれている。
 同じく『神力品』には、
「日月の光明の 能く諸の幽冥を除くが如く 斯の人世間に行じて能く衆生の闇を滅す」(同 五一六頁)
と、末法出現の御本仏・日蓮大聖人の大慈大悲は、日月の如く、苦しみに喘ぐ衆照生の心の闇を照らし、一切の苦悩を救済くださることが示されている。
 厳しい冬の時においても、草木は冷たく重い雪の下で基礎を作り、力を蓄えて春支度をする。そして時を違えず、一斉に青い芽を萌出し、春の訪れを悠々と感じさせるのである。
 そこに大聖人は、
「法華経を信ずる人は冬のごとし、冬は必ず春となる。いまだ昔よりきかずみず、冬の秋とかへれる事を。いまだきかず、法華経を信ずる人の凡夫となる事を」(御書 八三二頁)
と、妙法を受持信行することによって、厳しく困難な時を必ず乗り越えて、偉大な功徳を頂戴することができると御教示くださっている。
 宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年の大慶事を目睫にして競い起こったコロナ禍を嘆くのではなく、真の国土安穏を願って広布の大前進に立ち上がろうではないか。
 百日間唱題行が満了した今、私たちは御本仏・日蓮大聖人の御境界と衆生救済の御化導を深く拝して、御命題を達成するため僧俗一致・異体同心の団結をもって、最後まで諦めることなく唱題と折伏を実践していこう。

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