『経王殿御返事』には
「あひかまへて御信心を出だし此の御本尊に祈念せしめ給へ。何事か成就せざるべき」
(御書六八五ページ)と仰せであります。
まさに「何事か成就せざるべき」との御金言を、我々は信心の上で体験していかなければならないと思います。
また『日女御前御返事』には、
「此の御本尊も只信心の二字にをさまれり。以信得入とは是なり。日蓮が弟子檀那等『正直捨方便』『不受余経一価』と無二に信ずる故によって、此の御本尊の宝塔の中へ入るべきなり。たのもしたのもし。如何にも後生をたしなみ給ふべし、たしなみ給ふべし。穴賢。南無妙法蓮華経とばかり唱へて仏になるべき事尤も大切なり。信心の厚薄によるべきなり」 (同一三八八ページ)
と御教示あそばされております。
この御文も、我々はよくよく拝していかなければならないと思います。
〔平成二十三年十月号58ページ〕