御義口伝には、
「功徳とは即身成仏なり、六根清浄なり。法華経の説の文の如く修行するを六根清浄と意得べきなり」(御書一七七五ページ)
と仰せられておりますように、六根清浄というのは即身成仏と同義であります。つまり、日蓮大聖人様の仏法におきましては煩悩即菩提、生死即涅槃の原理によって「不断煩悩。不離五欲」(法華経六一〇閃)と仰せのように、正しい御本尊様のもとに、法華経の説の如く正直に妙法五宇を信仰していけば、妙法経力によって、敢えて煩悩を断ずることもなく、五欲を離れることもなく、六根清浄の功徳を得て、その身そのままに凡身が仏身に転じていくことができるのであります。 (平成十八年十一月号44ページ)