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浄土真宗ではりませんー浄土真宗親鸞会

諸宗教破折2

「ゼロからわかる浄土真宗まるわかり本無料プレゼント 今なら無料配布中」との勧誘を、インターネッ
ト上で見つけた。
 浄土真宗による布教活動なのかと思いきや、サイトのずっと下の最後に「浄土真宗親鸞会」とあった。
 この団体は、浄土真宗とは直接的な関係のない独立した宗教法人である。
ならば「浄土真宗親鸞会まるわかり本」とでもすればよいものだが、あえて自宗の名を伏せるような布教態度
に、何か理由はあるのだろうか。
浄土真宗と親鸞会の関係
 そもそも、「浄土真宗親鸞会」という名が、あたかも「浄土真宗内の一団体」であるかのような印象を受けるが、実態は戦後に成立した新興宗教団体である。
 設立者であり現在も「先生」と称される高森顕徹は昭和四年生まれで、今も毎月、法話や講義を行っているらしい。生家は富山県にある浄土真宗本願寺派の寺院で、もともとは同宗の僧侶であった。
 昭和二十七年に前身となる「徹信会」という団体を設立し、同33年に「浄土真宗親鸞会を立ち上げた。
現在、本部を富山県射水市に置き、親鸞会館と称する建物には「正本堂」という二千畳敷きの本堂を平成 十六年に完成させた。また、機関紙『顕正新聞』という。なにやら胡散臭いネーミングではある。
親鸞会は、
「今日の浄土真宗は、葬式仏教・法事仏教となり、衰退の一途をたどっています。この現状を嘆き、親鸞聖人の本当の教えを明らかにしなければならない」(浄土真宗親会ホームページ)と主張する。
 むろん、親鸞をいかに宣揚しようとも、それは謗法の念仏の教えに変わりはないのであるが、親鸞会は、
「親鸞聖人の教えを知りたくても、学べる場所はほとんどありません。(中略)浄土真宗親鸞会は、皆共に幸せになれるよう、日々、親鸞聖人の教えばかりをお伝えしているのです」(同)
と、自らを浄土真宗の正統と位置づけ「浄土真宗親鸞会」を名乗っているようだ。
知らず知らず親鸞会に
 しかし、自らを浄土真宗の正統と自負するならば、なぜ正体隠しのようなことをするのだろうか。
 同会は一九七〇年代頃か全国の大学内でサークを作り、誘活動を繰り返して組織を拡大した。
その手口は、「生きる目的について」や「すばらしい話がある」などと巧妙に集会に誘うのだが、当初は宗教団体であることを伏せる。近年では、新聞広告などで『なぜ生きる』 や 『歎異抄をひらく』などの同会の書籍を目にすることがあるが、そこでも親鸞会の名称は表に出さない。あるいは「歎異抄大学・今年のテーマは歎異抄万博」などと銘打ち、大型展示場などセミナーを装って勧誘活動をしているようだ。
「仏教の話を聞いてみたい」「人生の悩みを相談したい」といった動機でうっかり足を運ぶならば、知らず知らず親鸞会の教義に触れ、入会へと誘われる。
「我こそ浄土真宗の正統」と言いながら、団体名や宗派の違いを明示しないまま接触してくる実に不誠実な団体であり、大いに注意しなければならない。
念仏は一凶
 鎌倉時代、親鸞は法然の弟子として念仏の教えを世に広めた。
 宗祖日蓮大聖人は、現実の世界を厭うて有縁の主師親三徳兼備の教主をないがしろにし、西方極楽浄土を求めて無縁の阿弥陀仏を憑む法然の念仏宗を
『立正安国論』にて、
「此の一凶を禁ぜんには」(御書 二四一)
と断罪せられた。現在も世にはびこる「一凶」を見抜き、不幸の原因となることを知らなければならない。
 御法主日如上人猊下は、
「邪義邪宗は破折しなければ絶対に滅びないのです。(中略)念仏などがはびこっている現在、我々は邪義邪宗を徹底的破折しなければだめなのです」。(大白法 七六六号)
御指南される。
 正法正義を知る我らは、堂々と破邪顕正の折伏を行じて騙され迷える人々を救わなければならない。

(大白法令和7年11月16日号より転載)