御書6
建治四年二月一三日 五七歳
或はくびをきり、或はながさればととかれて、此の法門を涅槃経・守護経等の、法華経の流通の御経にときつがせ給ひて候は、此の国をば梵王・帝釈に仏をほせつけて他国よりせめさせ給ふべしととかれて候。されば此の国は法華経の大怨敵なれば現世に無間地獄の大苦すこし心みさせ給ふか。教主釈尊の日蓮がかたうどをしてつみしらせ給ふにや。よもさるならば天照大神・正八幡等は此の国のかたうどにはなり給はじ。日蓮房のかたきなり。 すヽみてならわかし候はんとぞはやり候らむ。いのらばいよいよあしかりなん、あしかりなん。恐々謹言。 二月十三日 日 蓮 花押 御返事