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執情(しゅうじょう)を改めて法華に帰伏(きぶく)すべし 禅宗系

諸宗教破折2

12/7/2016 先祖が代々守ってきた?
一口に禅宗と言っても、臨済宗や黄檗宗(おうばくしゅう)、曹洞宗などの宗派がある。
それら宗派に縁するきっかけとしては、座禅会や写経会とったイベントもあるが、中には先祖が代々守ってきたと主張する人もいる。
つまりは「うちは先祖代々、この宗派を守ってきているので、改宗するのは先祖を裏切るようで、それはできない」という類(たぐい)のものだ。
では、先祖が当該宗派に帰依したきっかけは何か。
さかのぼれば慶長十七(一六一二)年に始まる徳川幕府の寺儲け制度によって強制的に菩提寺が定められ、宗門人別帳(戸籍)をもって長く管理統制されてきた名残(なごり)によるものも多い。
世の人々の多くは、宗教に正邪や浅深があり、その罪過が自らに災いをもたらすことを知らず、単に先祖が続けてきたという理由だけで、今の宗旨に執着しているのが現状と言えよう。

禅宗の教義は誤り
末法の御本仏日蓮大聖人は『連盛抄』(御書 二六ページ)に何点かに分けて禅宗の教義の誤りについて
指摘されている。
その要点を挙(あ)げれば、まず第一に、禅宗の根本的な教義である「教化別伝(きょうけべつでん)・不立文字(ふりゅうもんじ)」の根拠となる「大梵天王問仏決疑経」という経典は、中国で創作された偽書であること。

第二に、仏教では経論から離れたものを外道と呼ぶところ、涅槃経に、

「若し仏の所説に順(したが)はざる者有らば、当に知るべし、是の人は是(これ)魔の眷属(けんぞく)なり」

とある通り、禅宗が教化別伝を主張し、経文を軽視して教外の禅を学ぶのは、「魔の眷属」であること。
第三に、仏は文字に依って衆生を済度するのであり、それを涅槃経には、

「願はくば諸々の衆生悉(ことごと)く是(これ)出生の文字を受持せよ」

と説き、像法決疑経にも、
「文字に依るが故に衆生を度し菩提を得る」

と示されており、禅宗の教義は仏説に反すること。
第四に、禅宗の開祖である達磨(だるま)も、楞伽経疏(りょうがきょうしょ)五巻を作り、弟子の慧可(えか)へ、

「我、漢地を見るに但(ただ)此の経のみあて人を度すべし。汝此(これ)に依って世を度すべし」

と言って授けているのであるから、教化別伝が自家撞着(じかどうしゃく)に陥(おちい)っていること。
第五に、禅宗では仏祖不伝の主張について、

「冷煖(れいなん)二途唯(ずただ)自ら覚了す」

と述べ、冷たいとか煖(あたた)かいといった感覚は自分で触ってみなければ判らないのと同様に、仏の真意も仏や祖師の教えに依るものであると説くが、その主張も文字によって伝えられたものであり、そこに矛盾があること。

第六に、禅宗では三感未断の凡夫(禅師)の語録を珍重して用いる一方で、如来の言教(ごんきょう)(経典)を軽んじているが、『開目抄』に、

「等覚(とうがく)の菩薩、法門を説き給ふとも経を手ににぎらざらんをば用ゆべからず」(御書 五五八ページ)

と御教示のように、等覚の菩薩でさえ経典を用いるのに、凡夫が経典を信じないのは大邪見であること。
これら、禅宗の教義は、その一々が誤り多きものであり、人々を誑惑(おうわく)する間違った教えであることを、よく知るべきである。

無道心になるべからず
単に「先祖がやっていたから」というだけの理由で禅宗を継いでも、このように欠陥だらけの教えによって果たして本当に先祖を供養し、成仏に導くことができるのであろうか。
先祖を貴ぶことは尊いが、先祖の行為が必ずしも正しいとは限らない。
先祖の過ちが明らかならば、それを是正することも子孫の責務であり、もし本当に先祖のことを敬うならば、正しい仏法の功徳力によって真の成仏への導くことこそ最も重要である。
大聖人は『蓮盛抄』に、

「執情(しゅうじょう)を改めて法華に帰伏(きぶく)すべし、然らずんば豈(あに)無道心に非ずや」
(同 三〇ページ)

と御教示である。
正法正義の所以(ゆえん)を知ったからには、直ちに天魔の所為である禅宗への執着を捨て去ることが「正直捨方便」の実践である。
その正しき信行の中にこそ、先祖への追善回向が具(そな)わるのみならず、私たち自身の幸福も存するのである。

(大白法 平成二七年六月十六日号)

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