51浄蔵・浄眼

教学ノート

大白法 平成31年4月16日付

 浄蔵・浄眼とは、法華経『妙荘厳王本事品第二十七』に説かれる2人の王子の名前です。
 昔、妙荘厳王という王様と、妃の浄徳夫人との間に、浄蔵・浄眼という2人の子供がいました。
 浄蔵・浄眼は雲雷音宿王華智仏という仏様のもとで仏法を修行し、福徳と智慧にあふれ、何事も自由自在にできるカを持っていました。
 ある時仏様が、妙荘厳王をはじめすべての人々を導くために、法華経の説法をされることになりました。
 浄蔵・浄眼は、母である浄徳夫人の所へ行き、共に法を聴くよう願いました。
 すると浄徳夫人は、「あなたたちの父である妙荘厳王は誤った教えを信じ、それに執われています。まずは父の所へ行き、2人が修行によって得たカを使って法華経の功徳を示しなさい」と言われました。
 そこで2人は父王の前で、空中を歩いたり止まったり座ったり、身体から水や火を出したり、大きくなったり小さくなったりするなど、いろいろなカを現わしました。
 この不思議な姿を見た妙荘厳王は感激し、浄蔵・浄眼に合掌して「私もお前たちの師匠にお会いしたい」と願いました。そしてついに浄蔵・浄眼や浄徳夫人たちと共に仏様のもとへ参詣し、帰依したのです。
 後に妙荘厳王は、「浄蔵・浄眼は私にとって善知識です。過去世からの深い因縁をもって、謗法に迷う私を救うために我が家に生まれてきたのです」と、正しい仏法に巡り合えたことと、家族となった因縁の深さについて述べています。
 日蓮大聖人様が、
 「妙荘厳王と申せし王は悪王なりしかども、御太子浄蔵・浄眼の導かせ給ひしかば、父母二人共に法華経を御信用有りて、仏にならせ給ひしぞかし」(御書1481㌻)
と仰せのように、浄蔵・浄眼は強盛な信心と親を思う気持ちによって、誤った教えを信じる父を救い、正しい教えに導くことができました。
 私たちも浄蔵・浄眼と同じように親孝行をして、家族みんなで大聖人様の正しい教えを信じ、一家和楽の信心に一生懸命励んでまいりましょう。

★ポイント
 大聖人様の御在世当時の信徒である池上宗仲・宗長兄弟も、浄蔵・浄眼と同じよううな状況でした。父の康光は、兄弟が大聖人様の教えを信じていることに怒り、「信心をやめなければ親子の縁を切り、財産も譲らない」などと言って信仰をやめさせようとしていました。
 大聖人様は、
「親父は妙荘厳王のごとし、兄弟は浄蔵・浄眼なるべし。昔と今はかわるとも、法華経ことわりたがうべからず」(御書1183㌻)
と、親を正法に導くことこそが真の親孝行になると激励され、兄弟は強い信心と長年の折伏により、やがて父・康光を大聖人様の仏法に帰依させたのです。