ホーム » 仏教説話 » 徳勝の真心の供養

徳勝の真心の供養

仏教説話

徳勝の真心の供養

釈尊在世の時、阿難をはじめ沢山の比丘が如来を国繞(いじょう)して王舎城の中に入り、乞食(こつじき)をしていた。

 一行は市中に二人の小児を見た。一人は名を徳勝といい、他の一人は無勝といった。土いじりをして遊んでいた。土を擁して城舎や屋敷、倉儲(「そうちょ」米蔵に貯蔵する糧米)を作ったり、また土を麦粉(こむぎこ)として蔵の中に置いて遊んでいた。

 その時、この二児が仏の相好が金色で、光明が遍く城内を照らすのを見て、徳勝が歓喜して蔵の中の土を手ですくい、「土の麦粉」を釈尊に奉上して願を発した。

 「われ将来、天地を蓋(おお)うほど広く供養申し上げる。」

 この善根が縁となって願の功徳を発し、釈尊涅槃の百年後に転輪聖王となり、閻浮提第一の王となって華氏城に住した。

 そして正法をもって世を治め、阿育王と号した。王は仏舎利を分かちて八万四千の仏塔を造立し、仏法流布に努めたのである。

 これは「阿育王経」に説かれている。経典によっては「土の餅」とするものもあるが、ここでは「土の●(麦粉)」を献じて阿育王になった故事が説かれている。仏様への真心の供養が功徳となった。たとえ、それが食べられないものであっても。

(歴代法主全書八巻)

(高橋粛道)

RSS 宝日記

  • 迷える創価学会員へ 2024年12月20日
    法華講有志のYouTube動画に元創価学会幹部が脱会に至るまでの創価学会への疑問、苦悩などが述べられており、戸 […]
    kirimoto3

RSS 掲示板

  • 残暑見舞い 2024年9月8日
    残暑お見舞い申し上げます。 立秋は過ぎましたが暑い日が続きます。 お体をご自愛ください。

管理人

和歌山県田辺市の在住、日蓮正宗法華講員です。
宝相寺支部所属。宝相寺は日蓮正宗総本山大石寺の末寺です。人生の悩みなど正しい仏法で乗り越えていきましょう。
お問い合わせは、ホームページのメールフォームから
電話でも受け付けております。
携帯090-3656-1453

アクセスカウンター