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四十五、臨終の正念

日顕上人猊下御指南

 信心唱題を行い、信仰生活をなす在家の方々にとって大切なことは、下種三宝に対する御報恩である。その具体的な形としては、大聖人の御指南として、僧を供養することと、未入信・邪信の者に大聖人の仏法の正義を語り、折伏を行ずることである。法門の理を知らなくとも、信心を随喜する心、有り難いという心があれば、その信仰と体験の一分を話すことは、だれでもできるのである。
 さらに、人間および生物は必ず、生・住・異・滅、生・老・病・死の法則によって死が訪れる。
その死に対して、どのように対処すればよ阿弥陀仏の世界を念ずるなど、自分で様々な工夫をするが、結局、確実な道は解らない。
しかし、常に題目を唱えている人は、その題目の境界そのものが臨終の正念である。生の時は生の遊楽、死の時は死の遊楽が開かれる。故に、真剣に唱題する人は、生・老・病・死の解決を正しく行ずるのである。

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和歌山県田辺市の在住、日蓮正宗法華講員です。
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