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エホバの証人(ものみの塔 聖書冊子協会) を破す

諸宗教破折2

3/1/2017  
[立 教]一八七九年 アメリカ・ベンシルバニア(法人設立は一八八四)
[創 始 者]チャールズ・テイズ・ラッセル(一八五二~一九一六)
[現後継者]第五代会長ミルトン・ヘンシェル(一九九二~)
[信仰の対象]エホバ(創造者)。但し対象としての物体はない
[教 典]聖書(教団独自の『新世界訳聖書』)
[本部所在地]ニューヨーク・ブルックリン
日本の支部 神奈川県海老名市中新田一二七一
[信 者 数]3,000,000~5,000,000(日本約160.000~200,000)
[名称の変遷]シオンのものみの塔冊子協会(一八八一)
エホバの証人(一九三一)

【沿革】
輸血を拒否することや、聖書の話をするために執拗に訪問することなどで知られるエホバの証人は、アメリカのチャールズ・テイズ・ラッセルが聖書を研究するなかから起こした教団である。
ラッセルは、一八七〇年(一八歳)頃からペンシルバニア州で聖書研究の集まりをはじめ、一八七六年『朝の先ぶれ』という雑誌の記事に感動し、この雑誌の共同編集者となる。その後、ラッセルは一八七九年に『シオンのものみの塔およびキリスト臨在の告知者』誌を創刊して布教を開始し、八一年(二九歳)には「シンオンのものみの塔冊子協会」を設立し、八四年に協会が法人化されるとラッセルが初代会長に就任した。その伝道は講演会と一軒一軒を訪ね文書を配布する方法で行われた。
ラッセルは聖書の研究をし、既成のキリスト教会が説く、イエスの神格化、マリア崇拝、十字架崇拝、降誕祭(クリスマス)などは聖書に基づいたものではないとし、自己の聖書解釈の正当性を強く主張したため、多くのキリスト教徒から反感を買った。
ラッセルは神の王国が一九一四年に到来するという予言をしたが、それは当たらなかった。そこでラッセルは、その年に起こった第一次世界大戦をハルマゲドン(神と悪魔の最終戦争)であるとした。また既成のキリスト教会は一九一八年に破壊されると予言したが、この予言も当たらなかった。ラッセルはその事を確かめることもなく、一九一六年一〇月、伝道旅行中のテキサス州で心臓発作のため六四歳で死亡した。
ラッセルの死後、第二代の会長となったジョセフ・ラザフォードの指導のもと、信徒は他宗派に対する批判を続け、さらに徴兵を拒否し、またアメリカ国旗に対する敬礼も拒否したことなどから多くの逮捕者を出し、暴徒による迫害を受けた。
ラザフォードは就任直後からラッセルを批判し、それに対する反抗もあって、協会はしばしば内紛を起こした。その結果、一九三一年には教団の名称を「エホバの証人」と変えた。
ラザフォードも、旧約聖書に説かれるダビデなどの聖人たちが一九二五年に人間の姿をもって現れると予言し、それを迎え入れるための豪邸までも用意したが、この予言も当たらなかった。
ラザフォードが一九四二年に死去すると、第三代会長になったノアは海外布教に力を入れ、一九四三年には宣教者養成のための学校を造り、世界的に伝道を進めた。それに伴い教義の整備が進められ。一九五〇年には聖書の原本を英訳したと称する『新世界訳聖書』を出版した。
エホバの証人が日本に伝えられたのは一九一二(明治四五)年、ラッセルが伝道旅行で立ち寄り、大阪で講演をしたことにはじまる。一九二六(大正一五)年には在米中に信者となっていた明石順三が、日本に支部をつくるため帰国し、灯台社を創立し活動を開始した。
明石は聖書の教えに基づいて、争いごとを忌避する立場から兵役拒否を主張したため、当時の官憲の手によって検挙・投獄された。後に明石は協会のあり方に疑問を呈したために、除名処分を受けた。
翌一九四八(昭和二三)年、協会はドナルド・ハズレットら七名の宣教師を日本に派遣し、新たな組織化をはかり、一九五三(昭和二八)年一〇月には「ものみの塔聖書冊子協会」として宗教法人を取得した。協会では、このときを日本布教のはじまりとしている。現在三、五〇〇以上の王国会館がある。

【教義の概要】
エホバの証人の信徒は、天地創造の神エホバを唯一の神とし、善人で地上を満たすことが神の意志であると信じ、現在の世界は犯罪や暴力、戦争、汚染等により苦渋に満ちたものであり、その原因は他宗派の聖職者や資本家、政治家たちであるという。しかし、これらの悪を一掃するために、間もなく「ハルマゲドンの大戦」、すなわち神の軍団と悪の軍団の終局戦争があり、神の軍団が勝つという。この時、信者は神(エホバ)の証人として戦いを見守ればよいとされ、このことから「エホバの証人」あるいは「ものみの塔」という名称になった。
また戦いの後、エホバを信じた人たちはキリストの統治のもとに、楽園となった地上で千年間を過ごすことができるという。これが彼らのいう「千年王国」である。そこでは善良な人格を築き、道徳的な生活を送り、その後、神の最終審判があって永遠の命が与えられると説いている。
エホバの証人では、信者にさまざまな規則が課せられている。たとえば長時間の伝道や週五回の集会(公開聖書講演会・ものみの塔研究会・会衆の聖書研究・神権学校・奉仕会)への参加が義務づけられ、そこで繰り返し聖書の解釈を教え込まれる。この聖書の解釈は既存のキリスト教と異なる点が多い。なかでも、旧約聖書の「血を食してはいけない」を根拠として、輸血を拒否するように教えているが、これは人命を尊重するので医療は受けるが、血は命を表す故に神聖なものと解釈するからである。このほか、選挙もエホバ以外の統治を認めることになるので棄権し、町内会の役員、公務員になることを禁止するなど、現実社会にそぐわない面が多い。

【破折の要点】
★輸血拒否の問題
輸血拒否の根拠となるのは、聖書の「生きている動く生き物はすべてあなた方のための食物としてよい。緑の草木の場合のように、わたしはそれをすべてあなた方に与える。ただし、その魂すなわちその血を伴う肉はたべてはならない」(創世記九章三、四節)との教えである。

しかし、輸血拒否が最初からの教えか、というとそうではない。
教団発行の『ものみの塔』一九二七年一二月五日号にこの聖書の文があるが、この時点では輸血拒否は決定していない。
一九四〇年一二月二五日号の同誌には九五〇㏄の輸血をした婦人の体験が掲載されている。
一九四五年七月一日号の同誌上で輸血拒否がはじめて発表された。これは、ものみの塔誌発刊後六六年後のことであり、もし、現在のエホバの証人の主張が正しいとするならば、それ以前の聖書の解釈には誤りがあったことになる。また、輸血拒否は血だけを神聖視する偏頗な考えである。

★創始者のラッセルは「教えと行動のすべてが神の言葉(聖書)と一致していなければならない」としている。しかし、
「ハルマゲドンの大戦」の年代を最初は一九一四年と予言し、それがはずれると、次は四二年、さらに七五年へと変更されたのは、無節操きわまりない虚言である。

★エホバという神の名を自分たちの教団の名称に用いているが、これは旧約聖書にある「みだりに神の名を唱えてはいけない」との戒めに反する行為である。

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