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慢心の修行 ”坐禅” 禅宗系

諸宗教破折2
1/16/2017

坐禅ブーム?
かつて、信徒でもない人が寺院に近づくのは、観光や写経が目的だったが、今では境内でのコンサート
など、イベント形式も多い。
巷(ちまた)には、悩み解決のための「寺活」(てらかつ)と呼ばれるプチ修行体験もあるという。
そんな修行体験の中でも、「坐禅」は、容易なことから仏教初門として馴染(なじ)みやすく、著名人が行っていることとも相まって、広く行われている。海外では「日本の仏教=坐禅」とさえ認識されているらしい。

教化別伝(きょうけべつでん)は付嘱(ふぞく)なき証(あかし)
多くの人が坐禅に求めるのは「集中力を高めたい」「ストレス解消」「動じない心の養成」等々、精神修養への期待だろう。
坐禅をもって一派を立てたのは、ご存じ、達磨(だるま)。しかし多くの人が、達磨に仏からの付嘱(ふぞく)がないことを知らない。
仏教は必ず付嘱によって後世に伝えられる。釈尊は迦葉(かしょう)に法を付属し、迦葉は阿難に付嘱し・・・と代々付属され、付法蔵が途切れる師子尊者まで続いた。
小乗の後は権大乗、そして末法に至れば外用(げゆう)・上行(じょうぎょう)菩薩の再誕による法華経の化導と、釈尊が説かれた仏法は、付嘱にしたがい時々に応じて弘宣(ぐせん)されるのだが、その付嘱の順序次第に、達磨の名はない。達磨には付嘱がないのである。
禅宗には「教化別伝(きょうけべつでん)・不立文字(ふりゅうもんじ)」を立て、仏の悟りは経典という文字ではなく、坐禅に基づき心から心へ伝えられると説く。
仏の言葉を用いないと強がるのは、他でもない、仏からの付嘱がないから。だから、仏教を名乗りつつ経典を否定する、という無理をせざるを得ない。

禅は天魔の所為
確かに、末法の衆生は凡下(ぼんげ)であるとは言え、仏性は必ず冥伏(みょうふく)している。
坐禅は、その仏性を見定める修養である。
しかし、我々凡夫の心は六道を彷徨(さまよ)う煩悩まみれ。いかに平静を装い静かに坐禅を組もうと、自身に具(そな)わる仏性を見抜く智慧は持たない。
結果、迷いの心しか見えず、悟りは生まれないのだ。
それを悟ったような気になる増上慢を、

「愚痴無懺(ぐちむざん)の心を以て即身即仏と立つ。豈(あに)未だ得ざるを得たりと謂(おも)ひ、
未だ証(しょう)せざるを証せりと謂ふに非ずや」(御書 二七ページ)

と日蓮大聖人が『蓮盛抄』に仰せである。その悟ったとの思い込みこそ魔が入り狂った姿、

「天魔の部類・外道の弟子」(同 二八ページ)

である。さらに大聖人は、

「願ひて心の師と作(な)るとも、心を師とせざれ」(同 二七ページ)

との涅槃経の文を引かれ、三毒強盛の心を師とするな、と厳誡されている。天魔の所為なる坐禅に、功徳が具わるはずもない。

心をどこに止めるか
臨済禅・黄檗禅の公式サイト「臨黄ネット」には、坐禅を行うに当たり、まず「閑静処(げんじょうしょ)(静かな場所)」を選ぶ工夫を勧める。とは言え、五濁悪世に生きる我々が、同サイトの言う仏性が湧き出づるような閑静処を手に入れることは、かなり困難である。
そもそも、である。場所に応じて心が定まるのではない。心が国土世間を変えるのである。
この理(ことわり)を大聖人は、

「衆生の心けがるれば土もけがれ、心清ければ土も清しとて、浄土と云ひ、穢土(えど)と云ふも土に二つの隔てなし。
只(ただ)我等が心の善悪によると見えたり」(同 四六ページ)

と御教示されている。
己(おの)が心の善悪を見定めることに坐禅の本来的な意義が存するも、これで我らの心が定まることはない。
坐禅に傾倒する人々には、大聖人の、

「只今も一念無明の迷心は磨かざる鏡なり。是を磨かば必ず法性真如(ほっしょうしんにょ)の明鏡と成るべし。深く信心を発こして、日夜朝暮に又懈(おこた)らず磨くべし。何様(いかよう)にしてか磨くべき、只南無妙法蓮華経と唱へたてまつるを、是をみがくとは云ふなり。」
(同)

との仰せをぜひとも教えてあげたい。「仮に世界的に流行ろうと、坐禅では何の解決も見出せず、三世を通覧することもできない。かえって迷いの深みに墜ちていくのだ」と。

(大白法 平成二十九年 一月十六日号)

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