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教団の行く末はー幸福の科学

諸宗教破折2
 三月二日、各メディアで、幸福の科学の教祖・大川隆法の死去が報道された。 ところが、教団は未だに死亡の事実を公表せず、復活の祈りをしているという。
 死者が生き返ることはない。それでもなお復活を祈る理由は、教団において大川がエル・カンターレなる神であるからだ。
 教団によれば、エル・カンターレとは地球の最高神で、聖書やコーランに説かれる神、仏教を説いた釈尊、中華思想の天など、ありとあらゆる宗教で崇められる神仏のリーダー的存在であるとするその最高神が直々に人々を救済しようと、地球に降りてきたのが大川であり、教団にとって絶対的存在である。
”神”設定
 大川といえば、本人になりきり好き勝手を言う「霊言」で有名だ。また、教団幹部が神や有名人の生まれ変わりとするなど、何かとスピリチュアル的要素を盛り込んでいる。
 教団によると、霊界には神や霊、妖怪や悪魔、さらには宇宙人なども共生するという世界観がある。そしてそれらを統べる最高神が件の神であるゆえに大川は自由に霊を呼び出し霊言を行えるそうだ。
 また、霊言は教義ではなく霊界を証明するものだという。一方で、霊界の設定が最高神の根拠を成り立たせており、霊言は教義ではないと言いつつも、教団の根幹をなすものと言える。

恐怖の前世システム
 霊界設定の産物の一つにシステム” がある。
 自分の前世が今世の守護霊となり、自分を見るとし、その守護霊には位があって、神や偉人の霊は高
殺霊で、妖怪や悪魔などは低下の霊とする。守護霊の位は教団内のランク付けでもあり、本部役員など主要幹部には高級霊があてがわれ、教団の教団の意に沿わない者は前世は悪魔であるとし恐怖を煽る。
 特筆すべきは、決定した前世は、なんと大川の胸三寸で何度も変えられるということ。 長男の著書には、家族や親族の役員が前世の霊を変えられ左遷されたこが記されている。
 このように血を分けた家族も例外ではなく、むしろ親族排斥の姿勢が顕著であると言える。
 宗教法人取得の翌平成四年、大川は初期の教団を支えてきた父・善川三朗氏を教団運営から実質的に排除。同二十三年には妻・きょう子氏を永久追放し、ナイチンゲールだった前世も悪魔へ変更。長男も悪魔、次男と次女は妖怪、三男はカラス天狗と、ことごとく前世を変えた上で教団から追放された。五人の子供のうち、最後に残っていた長女は次期総裁と目されていたが、後妻との覇権争いに敗れ、大川の死の直前にアマテラスから妖怪おたふくに降格され、左遷された。
どうする幸福の科学!?!?!:
 神を自称する大川であるが、自身の死は予知できなかった。二〇三七年まで法を説くと予言していたのだが・・・・
 後継者と見られる後妻はもとより、霊言ができる者が今、存在しない。教団から離別した大川の長男は、自著で霊言を許されたのは自分と三男だけと明かしている。現在、教団には十数人のスピリチュアル・エキスパートなる存在がいるようだが、その誰もが、大川がいなければ霊を降ろせないという。
 長男は、霊言はいかになり切るかであり、事前に下調べをしていることを明かし、揶揄するように動画配信サイトで神である大川隆法を降ろして霊言をしている。
 これからどうする、幸福の科学。舵を切ってきた教組はいない。
 この先、大川に代わる総裁が立とうが霊媒師が現われようが、幸福に導く者ではなく、人々を惑わし地獄に導く者でしかない。
 教祖亡き今、すべきことは教団の立て直しではなく、世のため人のため、解散することのみであろう。
日蓮大聖人が『唱法華題目抄』に、
「魔にたぼらかされて通を現するか。但し法門をもて邪正をすべし。利根と通力とにはよるべ
からず」(御書 二三三ページ)
と仰せの通りで、私たちはこのような宗教もどきにからめ取られた人々も、覚醒させる使命がある。
(大白法令和5年7月16日号より転載)


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