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54三草二木の譬

教学ノート
大白法 令和元年7月16日付

 三草二木の譬えとは、法華経『薬草喩品第五』に説かれる譬え話で、法華七譬(法華七喩)の第3番目に当たります。
 私たちが住んでいる、この世の中の、山や川、谷や大地には、いろいろな種類の植物が生い茂っています。
 植物こは、いろいろな草や薬草、木があります。薬草にも大きい薬草、中くらいの薬草、小さい薬草(三草)がありますし、木にも高い木もあれば低い木(二木)もあります。
 その植物が生きる大地を覆うように、厚く大きな雲が発生して、雨が平等に降り注がれます。すると、すべての草木は平等に雨の潤いを受けますが、それぞれが持つ性質にしたがって生長し、花が咲いたり実がなったりします。
 同じ大地から生じて、平等に雨に潤されても、生長していく姿には、差や違いがあるのです。
 仏様の教えと教えを受ける私たちもこれと同様です。
 仏様は、すべての人々が本当の幸せを得られるための教えを平等に説きました。
 しかし、人によって仏法を受け入れる能力(機根)はそれぞれ違うため、教え通りに修行しても、各々が受ける功徳は別々となります。そのため、仏様の教えが本当は同一のものであるということが、正しく理解できません。
 ただ仏様お一人だけが、人々の機根の違いと、本来はすべての人々に仏性が具わっていることをご存知なのです。
 この三草二木の譬えの、大きな雨雲とは仏様、雨とは仏様の教え、草木はすべての人々のことを表わしています。大小いろいろな植物が同じ大地から生えることは、機根の違いはあっても、すべての人々に仏性が具わっていることを表わしています。
 そして、平等に潤いの雨を降らせることは、すべての人々を仏様の悟りの境界へ至らしめる法華経を説かれたことに譬えているのです。
 日蓮大聖人様は御書の中で、
「今末法に入りて日蓮等の類の弘通する題目は等雨法雨の法体なり。此の法雨、地獄の衆生・餓鬼の衆生等に至るまで同時にふリたる法雨なり。日本国の一切衆生の為に付嘱し給ふ法雨は題目の五字なり。所謂日蓮建立の御本尊、南無妙法蓮華経是なり」(御書1841㌻)
と仰せられました。
 末法に生きる私たちにとっての、大きな雨雲とは御本仏・日蓮大聖人様のことです。そして、降り注ぐ法雨とは、南無妙法蓮華経の御当体である本門戒壇の大御本尊様のことなのです。
 私たち日蓮正宗の御僧侶と信徒は、大聖人様が顕わされた本門戒壇の大御本尊様を信じて、御題目を唱えることが、末法に生きるすべての人々に等しく降りそそぐ妙法の雨となることを知りましょう。

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