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唱題行(1月31日)の砌

日如上人猊下お言葉
(令和5年1月31日 於 総本山客殿)

 本年一月度の唱題行の最終日に当たり、一言申し上げます。
皆様には既に御承知の通り、本年「折伏躍動の年」は、私ども僧俗一同、異体同心の盤石なる体勢を構築して大折伏戦を展開し、もって一天四海本因妙広宣流布達成へ向けて大きく前進すべき、まことに大事な年であります。
 特に今、末法濁悪の世相そのままに、新型コロナウイルス感染症の世界的蔓延によって、世の中が騒然とした様相を呈し、各所で様々な混乱と支障をきたし、大きな障害となっておりますが、かくなる時にこそ、私どもは改めて『立正安国論』の御聖意を拝し、一人ひとりが妙法の広大無辺なる功徳を拝信して、自行化他の信心に住し、真の世界平和と仏国土実現を目指して、勇躍として破邪顕正の折伏を行していかなければなりません。
 大聖人様は『立正安国論』に、
「世皆正に背き人悉く悪に帰す。故に善神国を捨てゝ相去り、聖人所を辞して還らず。是を以て魔来たり鬼来たり、災起こり難起こる。言はずんばあるべからず。 恐れずんばあるべからず」(御書 二三四ページ)と仰せであります。
 すなわち、今日の世の中の混乱と苦悩の根本原因は、ひとえに「世皆正に背き人悉く悪に帰す」と仰せの通り、邪義邪宗の謗法の害毒によるものであり、ここに今、私どもが全力を傾注して邪義邪宗の謗法を破折し、折伏を行じていかなければならない大事な所以が存しているのであります。
 よって、同じく『立正安国論』には、
「嵯呼悲しいかな如来 誠諦の禁言に背くこと。哀れなるかな愚侶迷惑の麁語に随ふこと。早く天下の静謐を思は須く国中の謗法を断つべし」(同二四七ページ)
と仰せられ、さらに、
「汝早く信仰の寸心を改めて速やかに実乗の一善に帰せよ。然れば則ち三界は皆仏国なり、仏国其れ衰へんや。十方は悉く宝土なり、宝土何ぞ壊れんや。国に衰微無く土に破壊無くんば、身は是安全にして心は是禅定ならん。此の詞此の言信ずべく崇むべし」(同250ページ)
と仰せられているのであります。
 されば本年「折伏躍動の年」を迎え、私ども一同、文字通り、一人ひとりが断固たる決意と勇猛果敢なる行動をもって、決然として破邪顕正の折伏を行じ、の邪義邪宗の謗法によって苦悩に喘ぐ多く人々を救い、もって広大無辺なる仏恩に報い奉るとともに、一天広布の達成へに向けて、身軽法重・死身弘法の御聖訓のままに、正法広布に身を捧げ、大躍進することが今、最も肝要であることを覚知され、皆様方にはいよいよ精進をされますよう心から念じ、一言もって本日の挨拶といたします。
(大白法令和5年2月16日号より転載)


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