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5月度 広布唱題会の砌

日如上人猊下お言葉
 本日は、五月度の広布唱題会に当たり、皆様には諸事万端御繁忙のところ、また、収まりつつあるといえども、新型コロナウイルス感染症の影響で何かと御不便のところ、広布唱題会に参加され、まことに御苦労さまでございます。
 既に御案内の通り、今、宗門は本年「折伏躍動の年」と銘打って、僧俗一致・異体同心し、強力な体勢を構築して一天広布を目指し、果敢に折伏を実践すべき、まことに大事な時を迎えております。
 されば、全国の各支部は講中一結して折伏を実践し、もって御宝前にお誓い申し上げました本年度の折伏誓願目標は必ず達成されますよう、心から願うものであります。
 さて、大聖人様は『如説修行抄』に、
「然るに正像二千年は小乗・権大乗の流布の時なり。末法の始めの五百歳には純円一実の法華経のみ広宣流布の時なり。此の時は闘諍堅固・白法隠没の時と定めて権実雑乱の砌なり。敵有る時は刀杖弓箭を持つべし、敵無き時は弓箭兵杖なにかせん。今の時は権教即実教の敵と成る。一乗流布の代の時は権教有って敵と成る。まぎらはしくば実教より之を責むべし。是を摂折の修行の中には法華折伏と申すなり。天台云はく『法華折伏破権門理』と、良に故あるかな。然るに摂受たる四安楽の修行を今の時行ずるならば、冬種子を下して益を求むる者にあらずや。鶏の暁に鳴くは用なり、よいに鳴くは物怪なり。権実雑乱の時、法華経の御敵を責めずして山林に閉ぢ篭りて摂受の修行をせんは、豈法華経修行の時を失ふべき物怪にあらずや」(御書 六七二㌻)
と仰せであります。
 「純円一実の法華経」の「純円」とは純粋無二・円融円満の教え、「一実」は一仏乗・真実義を説くお経のことであります。すなわち、三大秘法の南無妙法蓮華経を言いまして、今、解りやすく、通釈いたしますと、
 「正法と像法の二千年は、小乗と権大乗が流布する時であり、末法は、この三大秘法の仏法が広宣流布していく時である。しかるに、この時は経文に闘諍堅固・白法隠没の時と定められて、権教と実教とが入り乱れ、正邪の区別がつきかねる濁悪の時である。かかる時には、我らは実教すなわち、三大秘法の仏法の立場から責めなければならない。これを摂折二門の中には法華の折伏と言うのである。天台大師が『法華玄義』に『法華は折伏して権門の理を破す』と言われたのは、まことに故ある言葉である。しかるに今、末法において折伏を行ずべき時に摂受を修行するのは、あたかも冬に種をまいて、春に収穫しようとする愚かな考えである。鶏は暁に鳴くものである。宵に鳴くのは物怪である。権教と実教が雑乱している末法の今日、法華経の敵を知りながら責めもせず、折伏もせず、山林に閉じ篭もって、摂受を修行する者は、法華経修行の時を失う物怪である」(同㌻取意)
と、厳しく仰せられているのであります。
 私どもは、改めてこの御文を拝し、今、末法において折伏を行ずる意義を深く心に刻み、なお一層の決意を持って折伏に邁進していかなければならないのであります。
 大聖人様は『諸法実相抄』に、
「日蓮一人はじめは南無妙法蓮華経と唱へしが、二人三人百人と次第に唱へつたふるなり」(同 六六六㌻)
と仰せられ、広宣流布への道は、日蓮大聖人様のお振る舞いがそうであったように、妙法蓮華経の五字を、二人、三人、百人と順次に伝えていく以外にないと御教示あそばされているのであります。
 すなわち、私ども一人ひとりが大聖人様の教えを守り、弛まず折伏を実践していくところに、広宣流布の道が大きく開かれてくるのであります。
 されば、私どもは地涌の菩薩の眷属として、一切衆生救済の尊い使命があり、その使命を果たすためには、一人ひとりが日蓮大聖人の忍難弘通のお振る舞いを拝し、広宣流布に向かって決然として折伏を行じていくことが肝要なのであります。
 大聖人様は『生死一大事血脈抄』に、
「総じて日蓮が弟子檀那等自他彼此の心なく、水魚の思ひを成して異体同心にして南無妙法蓮華経と唱へ奉る処を、生死一大事の血脈とは云ふなり。然も今日蓮が弘通する処の所詮是なり。若し然らば広宣流布の大願も叶ふべき者か」(同 五一四㌻)
と仰せであります。
 僧俗が異体同心・講中一結して唱題に励み、その功徳と歓喜をもって勇躍として折伏を行じていくところ、広宣流布の大願も必ずかなうと御指南あそばされているのであり、これこそが折伏誓願達成の秘訣であることをよくよく知るべきであります。
 大聖人様は『南条兵衛七郎殿御書』に、
「いかなる大善をつくり、法華経を千万部書写し、一念三千の観道を得たる人なりとも、法華経のかたきをだにもせめざれば得道ありがたし」(同 三二二㌻)
と仰せであります。
 たとえ信心をしていても「法華経のかたきをだにもせめざれば得道ありがたし」と仰せのように、不幸の根源である邪義邪宗の謗法を放置したまま、破折もせず、折伏をしなければ、未来永劫にわたる真実の幸せを獲得することはできないとの仰せであります。
 されば、私達は改めてこのことをしっかりと心に刻み、これからの折伏戦に臨んでいかなければならないと思います。そして、この広布の戦いにおいて大事なことは、
「異体同心なれば万事を成じ、同体異心なれば諸事叶ふ事なし」(同 一三八九㌻)
と仰せのように、講中が一致団結・異体同心して折伏を行じていくことであります。
 よって、私どもはこの御制誡を深く心に刻み、講中一結・異体同心し、全力を傾注して折伏に励み、一支部とも漏れることなく、本年度の折伏誓願を達成されますよう心からお願いし、本日の挨拶といたします。
(大白法令和5年5月16日より転載)

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