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香象と不知恩

仏教説話

香象と不知恩

菩提樹より東下して尼連禅河を渡ると広い林があり、その北に池がある。

 釈尊がその昔、菩薩行を修していた時、香象(こうぞう・身より香気を出す象)の子が、北の山の中に住んでいて他の側で遊んでいた。母の香象は盲目であった。故に子は母のために食料を採り、清水を汲んで恭(うやうや)しく孝養を尽くしていた。

 時が移り、たまたま男が林の中で遊んでいるうちに路に迷い彷徨し、往来して悲しみ嘆き、慟哭(どうこく)していた。象の子はこの声を聞き愍(あわ)れみ、導いて帰路を教えてあげた。

 この男は帰ると王に、

「私は香象のいる林を知っています。これは珍しい貨(たから)です。行って捕らえてください」

と申した。王はその言葉を入れ、兵を伴って狩りをした。

 男は王を前に導き、象を指して王に示したら、直ちに両臂(腕全体)がポロッと堕ちた。まるで斬断する者がいたようにである。王はこの異事に驚いたけれども、それでも象の子を縛して連れ帰った。

 象の子は繋(つな)がれたまま、何日も水草を食わなかった。厩舎(きゅうしゃ)を司どる者が、このことを王に知らせると王は親しく象に尋ねた。

象の子が、

「私の母は盲目なので、累日、飢餓しているでしょう。今、私は囚(とら)われの身です。どうして甘んじて食らうことができましょう」

と言ったので、王はその情(こころ)を愍れんで遂に象を放ったのである。

 これは『大唐西域記』に記されていて、日寛上人は、「不知恩者の現報を示したのである」と仰せである。

(歴代法主全書八巻)

(高橋粛道)

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  • 創価学会会長自語相違録8 2019年2月20日
    特に何もないときの池田会長の自語相違録です。たくさんあるものだなあとつくづく思います。根本に関することを180度変えてしかも会員に正法の誹謗の罪障を積ませて地獄への道ずれにするのは許されることではありません。縁によっていつかは救われるのでしょうけれども、...

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  • Re瑠璃さま 2019年2月18日
    返信投稿ありがとうございます!(^^)! お問い合わせフォームからも問い合わせがありましたもので、メール返信しましたが、届かない場合もあると思い、ホームページと掲示板に書き込みました。 どうぞよろしくお願い致します。

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桐本昌吾  法華講宝相寺支部所属、人生の悩みなど、正しい信心によって乗り越えていきませんか。お気軽にお問い合わせください。

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