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孝養の大事

信心のしおり

孝養の大事

皆さん、こんにちは。

新年度・新学期を迎えました。しっかりと目標を立ててがんばっていますか。

新たな生活に慣れていないお友達もいるでしょう。

このような時こそ、自分自身の体力・知力が必要です。しかしそれ以上に、何事にも打ち勝つ強い信心を持つことが大切です。

また、皆さんは自分一人だけでがんばっているわけではありません。ご両親をはじめ周りに支えてくださる方々がいるのです。

この方々に感謝の気持ちを持って生活することが大切です。

そこで今回は、「父の日」・「母の日」を控えて、「恩」についてお話したいと思います。

父の日・母の日

毎年、五月の第二日曜日は「母の日」、六月の第三日曜日は「父の日」です。

この日、皆さんの家のお手伝いをしたり、カーネーションなどの綺麗なお花をプレゼントするのではないでしょうか。きっと、お父さん・お母さんも喜んでくれることでしょうね。

しかし、大聖人様がお示される恩返しとは、これに止まるものではなく、信心をもって行うことが大事であると仰せです。

恩を知ろう

さて、仏教では四つの「恩」が説かれています。

大聖人様は『上野殿御消息』に、

「一つに父母の恩を報じなさい、二つには国主(国政を司る人)の恩を報じなさい、三つには一切衆生(全ての人々)の恩を報じなさい、四つには三宝(仏法僧)の恩を報じなさい(趣意)」(御書九二二)

と仰せられ、私たちが信仰していく上において大切な、四つの恩について御教示されています。そして、その恩に報いることの大事を、教えくださっています。

私たちは、常に様々な方々に支えられて生活できていることを知るべきであります。

その中でもご両親は、皆さんにとって一番身近な存在です。常に恩を忘れることのないように、気をつけなければなりません。

孝養を知って、恩を報じよう

ご両親への恩を報じることは、孝養をしていくことなのです。孝養とは、親を養うこと、親孝行を尽くすことです。

まず、大聖人様が、どのようにご両親への孝養を尽くされたか、お話しましょう。

大聖人様は、三十二歳の御時、初めて南無妙法蓮華経を唱え出だされました。その後すぐに、ご両親に対して仏法の道理を説かれ、入信に導かれました。さらに、御自身の御名前である「日蓮」の一字ずつを付けて、お父様には「妙日」、お母様には「妙蓮」の法号を授けられるなど真の孝養を果たされました。

私たちは、大聖人様の御振る舞いを拝して、両親に対する孝養に努めることが大切です。

最高の孝養は正法の道へ導くことですが、ご両親と共に信仰をしている皆さんは、どうすればよいのでしょうか。判りますか。

お花を贈ることも孝養です。お手伝いをしたり、言うことを聞いて一生懸命勉強をすることも大切な孝養の一つです。

しかし、最も大切なのは、これまでお話してきたようにご両親の恩を知って信心を一緒に行い、家族皆で一家和楽の信心に努めることです。これば一番の恩返しになるのです。

大聖人様は、

「仏教を信じる様になれば、まず第一に父と母との恩を報ずべきである。父の恩の高い事は、須弥山という高い山でもまだ低く、母の恩の深い事は大海の深ささえもかえって浅いと感じるほどのものである。心して父母の恩を報ずべきである(趣意)」(同九二二)

と仰せられています。

真剣に御題目を唱えて信仰していけば、ご両親の慈愛の高さ・深さが判るようになる。したがって、心してご両親に孝養を尽くしなさいと御教示されているのです。

一生懸命に御題目を唱えれば自然と恩を知り、孝養を尽くしていくことができるのです。

大聖人様は我々の父母

大聖人様は『開目抄』に、

「日蓮は日本国の一切衆生にとって主人であり、師匠であり、父母の存在である(趣意)」(御書五七七)

と仰せられ、御自身には主人の徳・師匠の徳、そして父母の徳を持ち合わせていると御教示されています。

したがって、私たちはその三つの御徳を有り難く拝し、大聖人様に御報恩感謝申し上げることが大切です。

御本仏・日蓮大聖人様の御魂は、そのまま御本尊様に在すのです。家族そろって感謝の気持ちを持って朝夕の勤行と唱題に勤めてまいりましょう。

また、信心をしていない学校のお友達などにも、恩を報じることの大事を教えてあげましょう。決して学校の先生に失礼な態度があってはなりません。

一日一日を大切に過ごし、御本尊様、ご両親はもとより、様々な方々に恩を報じてまいりましょう。

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