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本尊に迷い、修行にも迷える哀しき僧道  日本天台宗

諸宗教破折
5/17/2018

千日回峰行(せんにちかいほうぎょう)。天台の修行の中で最も過酷(かこく)とされる修行である。
天台宗では先ごろ、千日回修行の創始者、相応和尚(そうおうかしょう)の千百年遠忌を迎え、同宗ホームページでは人気歌舞伎俳優を起用して回修行を紹介したり、PR活動に力を入れている。

どんな修行?
宣伝の甲斐あってか、一日体験回峰行には多くの参加者が集まっている様子で、その知名度は高まっているようだ。
その千日回修行とは、七年かけて比叡山周辺の峰々を駆け巡(めぐ)る修行で、年間およそ三百キロから千キロ、最終的に地球一周分ほどの距離を走破すると言う。
そんな途方もない距離を巡り何をするのかと言えば、専(もっぱ)ら「礼拝(らいはい)」である。
これは創始者の相応が不軽菩薩の但行(たんぎょう)礼拝の姿に倣(なら)い、七年間、根本中堂に花を供えて礼拝し続けた言い伝えから、比叡山中の霊場を巡り、供花(くげ)・礼拝するようになったと言う。
また、開始より七百日を迎えると、「堂入り」の行となり九日間、明王堂に籠(こも)って飲まず、食べず、眠らず、横にもならないで、ひたすら不動真言を唱え続ける。そうやって身心を生死の限界まで追い詰めることによって、生身の不動明王となり、衆生を教化する位になる。その後は、化他のために修行をし、満行することで「大行満大阿闍梨」の位を得る。
ちなみに、化他と言っても大衆を教化するわけではなく、京都市内の寺院を巡り加持祈祷や読経するだけのようである。

所詮は無益な行
回峰行者の出で立ちは死に装束(しょうぞく)と言われており、途中で断念すれば自害(じがい)すべきとの厳しい掟(おきて)がある。
過剰なまでに困難を極める回峰行は、苦行でしかない。
苦行と聞いて思い浮かべるものに釈尊苦行像がある。
それは釈尊が悟りを開く前、苦行林において修行した姿を表したもので、その極限まで痩(や)せ細った姿は、苦行の壮絶さを物語っている。
そんな釈尊苦行像と行者の姿を重ねて見る者もいるほどに、壮絶な修行だと言われる。
しかし、苦行を通して釈尊が出した答えは、

「身心を極度に消耗するだけで、悟りに結びつかない」無益な行であるということ。

つまり、決死の覚悟で挑(いど)もうが、疲労・苦痛で身心を蝕(むしば)む回峰行は、釈尊が”無用”と却(しりぞ)けられたものと変わらず、そんなことに千日もかけるのは時間の浪費、自己満足でしかない。

本尊に迷える天台宗
そもそも天台宗の修行観を見てみると、
「座禅でも念仏でも護摩供を修することでも(中略)そこに真実を探し求める心(道心)があれば、そのままそれが悟りに至る道です」(天台宗ホームページ)
とある。本尊観もそれと同じで、比叡山内でも、釈尊、薬師如来、大日如来、阿弥陀仏などと、堂宇(どうう)によってバラバラで、何を本尊にしてもよいと、本尊にも迷っている。
いや、本尊に迷うから修行もずれてしまうのだが、回峰行を見ても、基本理念は法華経の但行礼拝と言いつつ、唱える経や悟りは真言のもの、と一貫性がない。
元来、本尊とは自身の人生を預け、その教えに基づいて修行をし、幸福の境涯を得ていくものだ。
日蓮大聖人は『本尊門答抄』に

「本尊とは勝れたるを用いふべし」(御書 一二七五㌻)

と仰せである、中国天台宗第六祖の妙楽大師も、
「縦使(たとい)、発心真実ならざる者も、正境に縁すれば功徳猶多し、(中略)若(も)し正境に非ずんば、縦(たとい)妄偽無けれども亦種(またしゅ)と成らず」(摩訶止観弘決会本 上ー一七五㌻)

と言われている。
本尊の正邪は、そのまま自身の功徳・罪障に繋(つな)がる。それが判らぬ時点で天台宗は根本から誤っている。
その誤った法に基づく修行に精進しても、罪障を積むことにしかならない。
末法尽未来際に亘(わた)って一切の衆生を救う正しい御本尊と、正しい修行が具(そな)わり、衆生を救済できる唯一の教団は日蓮正宗である。登るべきは比叡山ではない。
ひとたび霊場多宝富士大日蓮華山大石寺に参詣るすれば、清浄なる空気を感じ、真の仏法の在処と判ろう。

(大白法 第九八一号 平成三十年五月十六日)

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