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狐つきなどのつきものをどう考えるべきか

 「正しい宗教と信仰」に学ぶ(大白法)
 今日の医学では狐つきや蛇つきなどのつきものを、先天的な異常性格者や精神薄弱者に多く見られるヒステリー性の一種の精神病と判断しています。
 しかし実際にはそうした診断だけで説明のつく現象ではないようです。
 仏法ではあらゆる生命の本質を十界論でとらえていますが、狐や蛇などのつきものは、まさに人間の生命の上にあらわれた畜生界の姿にほかなりません。
 十界とは地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上、声聞、縁覚、菩薩、仏の十種の生命の働きをいい、それらはすべて私たちの生命の奥底に冥伏しており、日常のさまざまな縁にふれて現われてくるものなのです。
 ですから狐つきなども、その人の心身にそなわっている十界中の畜生界の働きが邪な信仰などに誘発されて現われてきたものといえます。
 このことは、狐つきが代々稲荷などの畜類を本尊とする信仰をしてきた家庭に現われる例が、きわめて多いことからもわかると思います。
 つまり信仰の対象とした狐や犬などの畜生界の生命と、私たちの生命に備わっている畜生界が呼応して、いわゆる感応道交してあらわれた姿がつきものなのです。
 感応道交とは本来、衆生の機感と仏の応赴とが相通じて一道に交わることをいうのですが、この働きは広く十界のすべてに通ずるのです。
 すなわち正しい仏の教えに従って正しい信仰をつらぬけば、仏界と衆生の十界が感応道交し、しかも衆生の仏性が開発されて、成仏への道が開けますが、狐などの畜類を信仰するならば、その人の心や行動や果報が狐などの畜生界の姿となって現われてくるのです。
 したがって狐つきなどで悩んでいる人は、正しい御本尊を信じて唱題し、自らも畜生界などに紛動されない強い意志を持つことが大切なのです。
 また、こうしたつきものをおとすのに、他宗の行者や神主などが、暗示や催眠を利用して祈祷をしたり、「松葉いぶし」などといって、家の中で松葉を燃やし、その煙でつきものをいぶり出す呪法を用いるようです。
 しかしそんなことをしても、その人の心身にきざまれた邪な信仰の汚れを落とすことはできません。
 長年の稲荷などの謗法による罪障を消滅し、狐つきなどの苦しみから脱却する道は、法華経に、
「我大乗の教を闡いて 苦の衆生を度脱せん」
(提婆達多品第十二・法華経三六七)
と説かれ、日蓮大聖人が、大涅槃経を引かれ、
「此の正法を除いて更に救護すること無し。是の故に応当に正法に還帰すべし」
(太田入道殿御返事・新編九一二)
と仰せのように、仏の正しい教えである妙法蓮華経による以外にはないのです。

【折伏実践のために】

畜類信仰の悪果
 畜類には、形状や生態から崇あがめられてきた歴史があります。例えば蛇が脱だっ皮ぴをする姿が再生、つまり永遠の命を象徴するとして尊とうとばれたり、稲荷の使いとして狐が、安産の象徴として犬が尊ばれたりしています。
 また畜類は嗅きゅう覚かくや聴ちょう覚かく、運動能力など、人間より勝すぐれている点があります。動物が様々な自然現象を予兆すると言われているのも、それらの能力に由ゆ来らいしているのかも知れません。
 しかしそれらの生態や能力は、概おおむね外敵や過酷な自然環境の中で生存するために必要なものであり、勝れていると言うよりは、過去の業ごう因いんによって畜類として生じたため、具そなえざるを得なかったと言ったほうがよいでしょう。
 私たちが、それらを求めて誤って神格化して信仰の対象とすれば、本文にあるように感応道交の道理から、一時は畜類に通つうずる力を得、何らかの利益のように感じるかも知れません。しかし、それと同時に魔ま鬼きと化した畜生界の境界に感応して苦しむことにもなるのです。
 狐つきなどの心しん神しん喪そう失しつ状態も、その一つと言えますが、日蓮大聖人様が『観心本尊抄』に、
「癡おろかは畜生」(御書 六四七㌻)
と仰せのように、正しい因果の道理が判らなくなったり、また『主師親御書』に、
「次に畜生道と申すは(中略)短き物は長き物にのまれ、小さき物は大いなる物に食はれ、互ひに相食はんでしばらくもやすむ事なし。或は鳥獣と生まれ、或は牛馬と成りて重き物をお負ほせられ、西へ行かんと思へば東へや遣られ、東へ行かんとすれば西へやらる。山野に多くある水と草をのみ思ひて、余は知るところなし」(同 五二㌻)
と仰せのように、常に何かに脅おびやかされ、また自由を奪われるという悪果に苦しむことになるのです。
 大聖人様が『諌かん暁ぎょう八幡抄』に、
「一分のしるしある様なりとも、天地の知る程の祈りとは成るべからず。魔王・魔民等守護を加へて法に験しるしの有る様なりとも、終ついには其の身も檀那も安穏なるべからず」(同 一五三一㌻)
と仰せのように、その通力によって一時は利益があるように見えても、邪信の故に最後は必ず不幸になってしまうのです。
 
 謗法の恐ろしさを教えよう
 しかし多くの人々は、「自分は動物を信仰しているわけではない、初詣の時などに参詣しているだけ」、「何を祀まつっているのかも知らない」と言って、無自覚に畜類を祀っている神社や仏閣に参詣をしています。
 これらの人々は心で信じているわけではないから、畜類を拝んでも影響などあるはずがないと思っているようですが、そのようなことはありません。大聖人様が『南部六郎殿御書』に、
「栴せん檀だんの林に入りぬれば、た手を折らざるに其の身に薫ず。誹謗の者に親近すれば所修の善根悉ことごとく滅して倶つぶさに地獄に堕だ落らくせん」(同 四六三㌻)
と仰せのように、香りの強い所に行けば、その香りがいつの間にか自分に移るように、謗法破折の意識を持たずに無自覚に邪宗教に近づけば、知らず知らずのうちに影響を受け、堕地獄の悪果を受けることになるのです。
 信仰は身しん口く意いの三業にわたることですから、心で信じていないと言っても、謗法に対して恭く敬ぎょうする姿勢を取り(身しん業ごう)、謗法を崇める言葉を口にすれば(口く業ごう)、やがて心の用はたらき(意い業ごう)も共に謗法を信じることになるのです。
 御法主日如上人猊下が、
「私達が小さい時にお師匠様から聞きましたのは、よその神社仏閣の前で、わらじの紐ひもが切れても、そこでは結ぶなと言われたのです。その意味は解りますか。頭を下げるからです。心ならずとも、神社仏閣の前で頭を下げてはいけない。だから、たとえ鼻はな緒おが切れても、そこでは結ぶなと、昔はそれほど厳しく言っていたのですね」(大白法 九一六号)
と御指南されるように、心で信じていなくとも、身口の二業が信仰の姿勢を取れば、それは信じていることに他なりません。
 
 真の幸福を教えよう
 大聖人様が『星名五郎太郎殿御返事』に、
「彼の真言等の流れ、偏ひとえに現在を以て旨とす。所謂畜類を本尊として男女の愛法を祈り、庄しょう園えん等の望みをいのる」(御書 三六六㌻)
と仰せのように、畜類を信仰の対象とする目的は、概ね現世利益の成就にあります。実際に畜類を神体とする神社等のホームページなどを見ると、金運が上がる等の謳うたい文句が並べられています。
 もちろん、私たちが経済面や健康などに生じる苦悩の解決を求め、幸福を願うことは大事なことであり、当然のことです。しかし、私たちが即身成仏という真の生きる目的を忘れて目先の欲を追い求めて、こうした低劣な邪宗教に心を奪われてしまうと、貪とん瞋じん癡ちの三毒がいよいよ強ごう盛じょうになって、より苦悩に苛さいなまれた果報へと堕おちていくことになるのです。
 ですから大聖人様が『四条金吾殿御返事』に、
「日蓮は少わかきより今生のいのりなし。只仏にならんとをもふ計りなり」(同 一一七九㌻)
と仰せのように、まず願うべきことは即身成仏であり、それこそが真の幸福であり、信仰の意義なのです。
 そして即身成仏という絶対の幸福境界に住することで、自おのずと苦悩に覆おおわれた現実の生活も、功徳に満ちた生活へと変わっていくのです。そのことを『諸経と法華経と難易の事』に、
「仏法は体たいのごとし、世間はかげのごとし」(同 一四六九㌻)
と仰せです。
 
 正しい御本尊様を信仰する中に真の利益がある
 世間には、苦悩に満ちた生活を逃れようと、藁わらにも縋すがる思いで畜類を信仰している人が多くいます。
 そのような人々に対して私たちは、御法主日如上人猊下が、
「大御本尊様への絶対信のもとに、謗法厳誡の宗是を堅く守り、自行化他の信心に励むところ、必ず転迷開悟の大功徳を享受することができるのであります」(大白法 九一五号)
と御指南されるように、大御本尊様を信じ、正しい修行を行じていくならば、どのような苦しみも必ず乗り越えられることを、確信を持って伝えていきましょう。

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