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オウム真理教を破す(現・宗教団体アーレフAleph(Aleph)、光の輪、山田らの集団)

諸宗教破折2
7/24/2018

【創立】昭和六二年七月
【創始者】麻原彰晃(グル・尊師)
【現代表者】上田竜也・松下孝寿麻原の妻 上祐史浩(光の輪 代表)山田美沙子(山田らの集団代表)
【信仰の対象】シヴァ大神
【経典】『マハーヤーナー・スートラ』『原始仏典講義』『ヨーガ経典』
【本部所在地】埼玉県越谷市大字袋山九九九ー八(アーレフ事務所)
東京都世田谷区南烏山6―30―19 GSハイム烏山201(光の輪 東京本部教室)
石川県金沢市昌永町13−4(山田らの集団)
【信者数】一〇、〇〇〇(平成七年三月)、現在不明
【名称の変遷】オウム神仙の会(昭和五九年三月)オウム真理教(昭和六二年七月)宗教団体アレフ(平成一二年一月)宗教団体アーレフ(平成一五年二月)

【沿革】
オウム真理教は、麻原彰晃(あさはらしょうこう)が”ヨーガの修法”や”超能力の開発法”の伝受を宣伝文句として信者を集め、創設した教団である。
この教団は、教祖をはじめほとんどの幹部が平成六年六月の松本サリン事件、同七年三月の地下鉄サリン事件などの無差別殺戮犯罪に関わったことが明らかになり、同七年一二月宗教法人の解散を命じられた。
その後、同教団の元幹部上祐史浩(じょうゆうふみひろ)が中心となり、「従来の体制を解体し、過去の反省や将来的な理念のもとに、まったく新しい団体に生まれ変わる」(趣意・宗教団体アーレフ綱領)として、旧オウム真理教信者に呼びかけて結成したのが「宗教団体アーレフ」である。
オウム真理教の創始者麻原彰晃は、本命を松本千津夫といい、昭和三〇(一九五五)年三月、熊本県金剛村(現在の八代市)の畳職人の家に、七人兄弟の四男として生まれた。
千津夫は地元の小学校に入学するが、生まれつき左眼が見えず右目も弱視だったことから、一年生の途中で熊本市の県立盲学校に編入した。
寮で寝起きしながら、中等部・高等部をへて専攻科(鍼灸科)に進み、鍼灸師の資格を取得し、卒業後の二、三ヵ月は市内の鍼灸院に勤めた。
同五二年、二二歳で上京した千津夫は、まもなく千葉県船橋市で鍼灸のアルバイトをしながら予備校に通い、東大を卒業して政治家になることを夢見るが、この受験に失敗する。
同五三年一月、千津夫は石井和子と結婚し、同年一二月には船橋市のマンションで鍼灸院「亜細亜堂」を開業し、薬局も併設した。この頃から、千津夫は運命学(気学・四柱推命)を学び、次いで中国の神仙術である仙道に凝り、「GLA」の高橋信次の著作などにも触れた。
同五六年二月、智津夫は健康食品と漢方薬を扱うBNA薬局を開業するが、同五七年七月にニセ薬を販売したことによって薬事法違反で逮捕され、二〇万円の罰金刑を受けている。
同年、智津夫はヨーガの独自の修法によって、脊髄の基底部から生命エネルギーであるクンダリニーを吹き出させ、神秘の力に接する体験したという。
智津夫は、桐山靖雄が創設した「阿含宗」に入信したが、五九年には脱会し、同年二月、智津夫は「オウム神仙の会」を発足させ、「麻原彰晃」と名乗って渋谷でヨーガ教室をはじめた。
なお「オーム」とはベーダ聖典を読誦する前後、また、マントラ(真言)や祈りの文言の前に唱えられる聖音を指す。
同六〇年二月、麻原は”空中浮揚”を行ったと公言し、また四月から五月にかけて、三浦海岸で五体投地を行じているとき、突然、天から降りてきたシヴァ神から「神軍を率いる光の命に(麻原を)任命し、シャンバラ(理想郷)王国を築け」との啓示を受けたともいっている。
同六一年三月、麻原ははじめての著作「超能力『秘密の開発法』」を出版し、時を同じくして「グル(絶対的指導者)」を自称し、会員に対して有料のイニシェーション(秘儀伝授)もはじめた。
同年七月、麻原は「インド・ヒマラヤ山で修行中、最終解脱者となった」と自称し、若者を「世界で一番安全で、世界で一番確実で、宇宙で一番スピーディな超能力開発法」等のキャッチフレーズで取り込み、次いで同年一〇月には本部を世田谷に移転した。移転を機に出家制度を採用した麻原は、弟子たちに厳しい修行を課すようになり、組織も従来のサークル的なものから急速に閉鎖的なものに変貌していった。
同六二年には「オウム真理教」と改称し、同六三年八月、富士宮市に富士山総合本部道場を開設した。この頃から信者やその家族から「多額の布施を強要された」「出家信者となった家族と連絡が取れない」等の声があがって、オウム真理教の反社会的体質が表面化するようになり、信者の家族たちによって「オウム真理教被害者の会」が結成された。
平成元年八月に東京都から宗教法人が認可され、ほどなくして週刊誌等に教団の批判記事が連載されるようになり、さらに同年一一月には、教団幹部による「オウム真理教被害対策弁護団」の中心者であった坂本堤弁護士一家殺害事件が起きている。
また同二年二月、麻原と幹部二五人が衆議院選挙に立候補するが、全員落選した。
同年三月、第一サティアン(富士山総合本部内)において、麻原は幹部たちに対して「今の人類はポア(人の意識を移すこと、とくに死後に仏界に移すこと)するしかない」と無差別殺人を説き、また同年五月には、教団の熊本・波野村内への進出に際して、地元住民と紛争になり、同年一〇月、県警によって国土利用計画法違反で幹部三名が逮捕されている。
同三年春、山梨の上九一色村に教団施設群の建設を開始し、同四年、麻原は一〇月から一一月にかけて各地の国立大学で講演し、『二〇〇〇年までにハルマゲドン(世界最終戦争)が起き、大都市では九割の人間が死ぬ。ABC兵器(核兵器・生物兵器・化学兵器)が使われ、それを生き延びるには、修行により『超人』になるべきだ」等と述べた。
同六年六月二七日には松本サリン事件を起こし、同年一〇月、LSDや覚醒剤を使用したイニシェーションを開始し、翌月には、電気ショックで記憶を消去するニューナルコをはじめる。同七年二月、公証役場事務長拉致監禁事件、三月には地下鉄サリン事件を起こした。
この事件によって、六月、麻原と教団幹部七名が殺人と殺人未遂の容疑で逮捕された。
同年一〇月、東京地裁が宗教法人「オウム真理教」の解散命令を出し、一二月には東京高裁が教団側の即時抗告を棄却したことにより、解散命令が確定した。
同一一年九月、教団が活動休眠宣言をし、同年一二月にはオウム新法(団体規制法、被害者救済法)が施行された。
同一二年一月には教団名を「アレフ」(後にアーレフ)と変更した。また同月、公安審査委員会はオウム真理教に対し、三年間の観察処分に付している。

【教義の概要】
オウム真理教の主宰神は、シヴァ大神である。
教団発行の出版書には「シヴァ大神とは、ヴィシュヌ神、ブラフマン神と並ぶインドの三大神で、宇宙の破壊、病気の治癒、解脱の援助を司っている」とあり、また「シヴァ大神とは肉欲・煩悩を破壊し、人々を苦しみの世界から解放し、絶対の自由・絶対幸福・絶対歓喜の世界に住む『独我の真我』『比類なき菩提心の持ち主』『救済者を救済する真我』を意味する」とも説いている。麻原自身は「シヴァという言葉はサンスクリット語で『最高の意識』という意味である。-すべての意識の根本・・真理勝者が到達する最終的な段階、これこそがシヴァ大神なのである」といっている。

経典は「原始仏教」「ヨーガ経典」を主とし、仏典はパーリ語を独自に翻訳し、また独自の解釈を施して教義理論としている。
ちなみに麻原は、教法や修行について「パーリー三蔵と言われている原始仏典を土台として、それにチベット仏教を味付けし、そして密教的ヨーガを飾り付けたという世界でも類を見ない最高の修行体系、・・・その本質は、死を超越する三界ををすべて理解できる修行システムが組まれている」といっている。
オウム真理教の世界観は、最高層から上に向かって、
一、現象界(欲六界ー地獄・餓鬼・動物・人間・阿修羅界・天界)
二、アストラル界(色界ー微細な物質世界)
三、コーザル界(無色界ー光と想念の世界)
四、マハーヤーナー(絶対自由・絶対幸福・絶対歓喜の世界)
イ、マハー・ニルヴァーナ(大完全煩悩破壊者)
ロ、マハー・ボディ・ニルヴァーナ(大到達真理完全煩悩破壊)

という階層的なものである。このコーザル界・アストラル界・現象界の三つは連動しており、光でできたコーザル界のデータ、原子や素粒子よりも微細な物質でできたイメージ世界であるアストラル世界に降りてくると、そこでデータに対応したイメージが形作られ、それが現象界に投影されて事象として生ずるという。
また人間本来の自己は、永遠・歓喜の三属性を有する「真我」であり、もともとマハーヤーナー(マハー・ニルヴァーナ)に安住していたが、ラジャス(動性)・タマス(暗性)・サットヴァ(善性)という三グナに干渉され、錯覚して、苦界に迷い込んでしまい、そこで執着心を起こし、生まれ変わってはいっそう苦を増大させている、というのである。
したがってオウムでは「救済」と称し、三グナの影響による錯覚を取り除いて真我に戻し、すべての魂を絶対自由・絶対幸福・絶対歓喜の世界へ導く、と主張するのである。
そのための修行には、段階的にアーサナ(体位法)やブラーナーヤーマ(調気法)による瞑想、マントラ(真言)を唱える、断食、独房修行、五体投地行、イニシェーションなどが設けられ、ヒーナー・ヤーナ(小乗)からマハー・ヤーナー(大乗)、マハー・ヤーナからタントラ・ヴァジラヤーナ(金剛乗)という階悌がある。また特に麻原の持つ物質的な力・エネルギー・情報を注ぎ込むイニシェーションは、修行を飛躍的に進める神秘力があるとされた。
麻原の説いたイニシェーションには、次のようなものがある。

一、血のイニシェーション・・・麻原の血液を飲むこと(一〇〇万円以上の布施者が対象)
二、愛のイニシェーション・・麻原のDNAを用いたもの(一〇〇万円以上の布施者が対象)
三、シークレット・イニシェーション・・麻原のリンパ球を用いたもの(一〇〇万円以上の布施者が対象)
四、パーフェクト・サーベーション・イニシェーション・・略してPSIともいう、ヘッドギアを使用して、麻原の脳波を信者の頭部に流す(一〇〇万円以上のコースと一〇〇〇万円のコース)
平成元年以降、麻原はノストラダムスの予言やハルマゲドン説を繰り返すようになり、同二年よりタントラヴァジュラヤーナ(金剛乗=大乗の上、最上級の教え)の実践が強調され、ボアと称し、教団と対立的な人物や団体に対して危害を加えることを正当化していった。
なお、オウム真理教が解散命令を受けた後、同教団の元信者たちで結成した宗教団体アレフでは、教義書を「オウム真理教の教義のうち、古代ヨーガ・原始仏教・大乗仏教を根本に、危険とされる教義は破棄して、新たに編纂する」(アレフの綱領・趣意)としている。

【破折の要点】
★主宰神であるシヴァ神について、麻原は「すべての意識の根本」「真理勝者が到達する最終的な段階」などと説明しているが、そのような定義は仏教にもヒンズー教にも存しない。
ヒンズー教では破壊の神とされ、仏教では迷いの境界である三界を出ることができない天界の一神に過ぎない。
★麻原は、証拠写真なるものを見せつけて「空中浮揚ができた」と豪語している。しかし、自分の身体を空中に浮かばせるなどは、自然界の法則や因果を無視し、道理から隔絶する絵空事である。

★麻原の「今の人類はボアするしかない」との言葉は、まさに無差別殺戮を肯定する教えであり、このような内容は仏教はもとよりヒンズーやヨーガ等の経典にも説かれていない。
所詮、自らの悪意・悪行を正当化するため創り上げた身勝手な邪説である。

★麻原が信者に勧める”イニシェーション”は余りにも非科学的であり、「修行を飛躍的に進める神秘力」などあろうはずがない。単なる金集めの手段にほかならない。

★麻原彰晃は、
①LSDや覚醒剤を使用した修行や独房修行などで洗脳し、

②その信者などに指示して、サリンやVXガス、さらには自動小銃や
爆薬まで製造させ、

③ハルマゲドンを自作自演して地下鉄サリン事件引き起こした人物である。
特に地下鉄サリン事件は、死者一一名、重軽傷者三、七〇〇名という日本最大のテロ事件
となった。このようにオウム真理教とは、恐ろしい反社会的団体である。

★宗教団体「アーレフ」は、いまだに麻原をグルとして信奉していることから見ても、看板を掛け替えただけで「オウム真理教」の本質は何ら変わっていない。

※【現代表者】【本部所在地】【名称の変遷】に情報を追加
宗教団体アーレフAleph(Aleph)、光の輪、山田らの集団 (広報部)

諸宗破折ガイドより

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